Q&A 下肢静脈瘤に効く漢方があれば教えてください

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Q&A 下肢静脈瘤に効く漢方があれば教えてください


下肢静脈瘤と漢方

下肢静脈瘤は、足の静脈に備わっている血液の逆流のを防止する弁がきちんと閉じなくなることが原因です。

静脈の血は老廃物が多く含まれるので、重力で血液が逆流すると、足に血液の老廃物がたまることになります。

足のだるさ、むくみ、こむら返りなどが初期の症状です。

下肢静脈瘤が進行すると、皮膚の湿疹・かゆみ・色素沈着など皮膚炎が生じ、さらに皮膚が硬くなり最終的には皮膚の潰瘍になってしまうこともあります。

子宮や卵巣の周囲にできた静脈瘤により、腰やお尻の痛みなどが生じる「骨盤内うっ血症候群」という病気もあります。

 

「瘀血(おけつ)」

血のうっ滞を意味する中国伝統医学の用語で、古い血が停滞している病状をあらわした言葉です。

下肢静脈瘤や骨盤内うっ血症候群は、これにあたります。

「瘀血(おけつ)」に対して効く可能性のある漢方薬は

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん) です。

桂枝茯苓丸は

桂枝(けいし)・芍薬(しゃくやく)・茯苓(ぶくりょう)・桃仁(とうにん)・牡丹皮(ぼたんぴ)が含まれています。

桂枝茯苓丸は、血液をサラサラにして(血小板凝集能低下)、血液の流れを良くする(微小循環の改善)ことで「瘀血(おけつ)」症状を緩和すると考えられています。

ただし、症状は改善してくれますが、太くなった静脈瘤自体がなくなるわけではありません。

ちなみに「証」は中間~実、つまり体質や体格が中肉中背~がっちりした方に向いている漢方薬です。

 

下肢静脈瘤の治療に漢方はどのように使えばよいか?

下肢静脈瘤の治療法には、圧迫療法、レーザー治療などの手術療法、硬化療法などがあります。

漢方薬の位置づけとしては、どのように考えればよいでしょうか?

下肢静脈瘤は、足の静脈を流れる血液が重力によって落ちないようにするための逆流防止弁がダメになることが原因です。

ポンプによるくみ上げ式の下水管が逆流してしまうようなものなので、血管の物理的な問題といえます。

 

したがって、基本的には

①落ちてきた血液を弾性ストッキングによる圧迫で強制的に持ち上げる➡圧迫療法

または、

②血液が逆流してしまう静脈は閉じてしまい、弁が正常な静脈にだけ血液が流れるようにする➡手術療法または硬化療法

というのが治療の基本的な考え方です。

 

そこで、漢方はそれ以外の部分を補うことになると思います。

具体的には、

自覚症状もそんなに強くないので手術するほどでもない。でも、弾性ストッキングを履くのは苦手と言う方。

下肢静脈瘤が再発したけれど、再手術はしたくない(または再手術が難しい)人。

手術療法の対象とならない骨盤内うっ血症候群の人。

といったケースが考えられます。

 

まとめ

下肢静脈瘤に効く可能性がある漢方薬についてご紹介しました。

手術の対象とはならず、圧迫療法も難しい方は漢方薬を一度試してみても良いかもしれません。

 

 

 

 

 

 

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