【治療経過】両足のだるさ、こむら返りでお悩みの陰部静脈瘤の患者さん

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【治療経過】両足のだるさ、こむら返りでお悩みの陰部静脈瘤の患者さん

目黒外科 院長 齋藤陽(あきら)

【記事執筆】
目黒外科 院長 齋藤陽(あきら)
日本外科学会 外科専門医
脈管専門医
下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術の実施基準による実施医、指導医
詳しいプロフィール

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もう一人陰部静脈瘤の患者さんをご紹介します。

Nさん 70代女性

出産歴3回。長年スーパーのレジのお仕事をなさっていました。

長年両足のだるさとこむら返りに悩まされていました。

お知り合いが当院を受診されたことがきっかけで来院されました。

70代女性下肢静脈瘤事例

両側の太ももの裏側に静脈瘤を認めました。

これは足の付け根から発生しており、陰部静脈瘤といいます。

下肢静脈エコー検査では、大伏在静脈・小伏在静脈のいずれも血液の逆流は観察されませんでした。

弾性ストッキングを着用していただき、症状がどれくらい改善するか効果を見ることにしました。

その後、弾性ストッキングで十分症状の改善が見られました。ので、引き続き着用していただく方針となりました。

解説

陰部静脈瘤は妊娠や出産を契機に発症し、足のだるさやむくみ、こむら返り、生理中の足の痛みなどが主な症状です。

大伏在静脈・小伏在静脈など、足の表在静脈には逆流はなく、子宮や卵巣など骨盤内の静脈から発生することが特徴です。

したがって、レーザーや高周波による血管内焼灼術、ストリッピングなどの対象にはなりません。

一般的には硬化療法が効果的ですが、この患者さんの陰部静脈瘤は両足にあることと、静脈瘤が太めであることから硬化療法によって症状は改善しても、静脈に沿って色素沈着が強く生じて見た目が醜くなることが予想されました。

そこで、患者さんの弾性ストッキングを着用していただき、症状がどれくらい改善するか効果を見ることにしました。

すると、弾性ストッキングで十分症状の改善が見られましたので、引き続き着用していただく方針となりました。

この患者さんのように、陰部静脈瘤の治療は必ずしも硬化療法がベストの選択とは限りません。

見た目は気にならず、自覚症状が改善すればそれでよしとする場合は弾性ストッキングによる圧迫療法だけでも十分ご満足いただけます。

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