下肢静脈瘤の手術タイミングとは?症状別に専門医が徹底解説

「そろそろ手術?」下肢静脈瘤の症状別・治療タイミングガイド

本記事は、下肢静脈瘤専門クリニック「目黒外科」院長の齋藤陽 医師が監修しています。

下肢静脈瘤を持つ患者さんの中には、手術を受けるべきタイミングがわからないと悩む方が多いのではないでしょうか。下肢静脈瘤は、自然に治ることのない進行性の病気であり、個人差はあるものの、年月とともに少しずつ悪化する傾向があります。そのため、どのタイミングで手術を受けるべきかを見極めることが重要です。

下肢静脈瘤の進行度に応じた手術の判断

1. 軽度:毛細血管拡張症(くもの巣状静脈瘤・網目状静脈瘤)

  • 見た目が気になる方は硬化療法(注射治療)の対象となります。
  • 基本的にボコボコした静脈瘤に発展することはありませんが、妊娠や加齢などで悪化する可能性もあるため注意が必要です。

2. 中等度:目立つ静脈瘤、こむら返り、だるさ、痛み、ほてり、むずむず感、むくみ

手術を受けるか経過観察をするか、患者さんの希望によって選べます。以下の2つの観点から判断しましょう。

1. 見た目の悩みがある場合

ボコボコと浮き出た静脈瘤が気になる方は、手術により外見上の問題を大きく改善できます。

下肢静脈瘤ビフォーアフター写真

 

2. 不快な症状がある場合

足のだるさ、痛み、就寝中のこむら返り、むずむず感、むくみなどで悩んでいる場合、手術で症状の改善が期待できます。

むくみのイメージ ただし、見た目や症状が気にならない場合は、すぐに手術を受ける必要はありません。定期的なエコー検査で状態を把握しながら経過をみることが大切です。

3. 重症:足の湿疹・かゆみ・色素沈着・皮膚潰瘍

  • この段階では経過観察の選択肢はなく、速やかな手術が必要です。
  • 手術をしないと皮膚潰瘍や感染、日常生活への大きな支障につながります。
皮膚潰瘍の症例1 皮膚潰瘍の症例2

まとめ:症状別に考える適切な手術タイミング

下肢静脈瘤の手術時期は、症状や進行度によって異なります。軽度であれば経過観察も選択肢の一つですが、中等度以上では日常生活への影響や見た目の悩みを考慮して手術を検討しましょう。重症化すると皮膚トラブルが悪化し、回復に時間がかかることもあるため、早めの医療相談が重要です。

実際に手術を受けた患者さんの声

「こむら返りと足のだるさで悩んでいましたが、手術を受けてから夜ぐっすり眠れるようになりました。もっと早く相談すればよかったと思います。」(50代・男性)
「皮膚が黒ずんできたのが気になって受診しました。結果的に手術が必要でしたが、今ではすっかりきれいになり、スカートも履けるようになりました。」(40代・女性)

よくあるご質問(FAQ)

Q1. 軽度でも手術を受けた方が良いですか?

基本的に見た目の改善を望む場合のみが対象です。将来的な悪化を懸念する場合は、定期的な検査をおすすめします。

Q2. 手術は痛いですか?

目黒外科では静脈麻酔を使用し、寝ている間に手術を終えます。術中の痛みや不安はありません。皮膚には局所麻酔をしていますが、麻酔が切れた後も痛み止めを飲む回数は0~2回程度です。

Q3. 手術後すぐに仕事に復帰できますか?

メスを使わない手術ですので、皮膚切開も皮膚を糸で縫うこともありません。針を刺した痕だけですので、ほとんどの方が翌日から日常生活に復帰可能です。

下肢静脈瘤でお悩みの方へ

「これって手術が必要?」と迷われた方は、まずは目黒外科にご相談ください。エコー検査で静脈の状態を詳しく診断し、手術の必要性を専門医が丁寧にご説明いたします。

▶ ご予約はこちら

目黒外科のロゴ