くるぶしの傷が治らない?それ、下肢静脈瘤が原因かも

くるぶし潰瘍の原因・治療法|下肢静脈瘤専門医が解説

【くるぶし潰瘍とは?原因と症状】

くるぶしにできる潰瘍は、慢性静脈不全下肢静脈瘤が原因で発生することが多いです。これは、足の静脈の血流が滞り、足の皮膚の血流が悪くなるためです。

足の静脈は血液が心臓の方向へ流れなければなりません。その際に血液を押し上げる原動力となるのが足の筋肉(特にふくらはぎ)です。「足は第二の心臓」という言葉を聞いたことはありますか?足の筋肉は血液を心臓に届けてくれるポンプの役割をするのです。

症状としては、皮膚の黒ずみ、かゆみなどの症状が先行し、そのうち足のかゆみに対して皮膚を搔きむしることで傷ができてしまいます。通常ですと足の皮膚を掻き壊してもかさぶたになって時間の経過とともに治りますが、慢性静脈不全下肢静脈瘤の方は傷がなかなか治りません。それどころか傷が悪化して潰瘍になってしまうのです。

特に一日の大部分を座って過ごす高齢者の方10時間以上の立ち仕事をする方はリスクが高いため、要注意です。

【くるぶし潰瘍の治療法】

くるぶしの皮膚の潰瘍を治療するためには、原因となる静脈の問題を解決することが重要です。以下の方法が有効です。

1. 圧迫療法

弾性ストッキングを使用し、静脈の流れを改善します。適切な圧力のものを選ぶことが重要です。

2. 下肢静脈瘤の治療

レーザー治療などにより血流の逆流を防ぐことで、くるぶしの皮膚潰瘍を改善します。

【くるぶし潰瘍の予防法】

くるぶしの皮膚潰瘍の発生を防ぐためには、日頃からのケアがとても大切です。
  • 長時間の立ち仕事を避ける
  • 適度な運動を取り入れる(ウォーキングなど)
  • 座っているときは足を高くする
  • 弾性ストッキングを毎日着用する
特に、高齢者、長時間の立ち仕事の方、下肢静脈瘤がある方は早めの対策が必要です。

目黒外科について

当院では、下肢静脈瘤の専門治療を提供しています。レーザーカテーテルを用い、傷跡が残らず、痛みの少ない手術を実施しています。通院で治療が可能ですので、お気軽にご相談ください。