足の静脈瘤を解消!知っておきたい下肢静脈瘤の原因と対策

下肢静脈瘤の原因とその対策

皆さん、こんにちは!下肢静脈瘤専門クリニック・目黒外科院長の齋藤陽です。

下肢静脈瘤は、足の表面に青くうねるような血管が見える状態を指します。見た目の問題だけでなく、痛みや重さの感じ、さらには深刻な健康問題を引き起こす可能性もあるため、その原因と対策を理解することが重要です。

この記事では、下肢静脈瘤の原因を詳しく解説し、予防や治療法をご紹介します。

下肢静脈瘤の原因

静脈弁の機能不全

静脈瘤は、血液の循環が悪くなることで発生します。特に下肢においては、重力の影響で心臓へ血液を戻すことが難しくなります。静脈内の弁がうまく機能しないと、血液が逆流しやすくなり、静脈が拡張して静脈瘤が形成されます。

静脈弁が機能不全をおこしてしまう原因について解説します。

立ち仕事(デスクワーク)

長時間の立ち仕事やデスクワークの方は足をあまり動かしません。そのため、足の筋肉による血液のポンプ作用が十分働きません。「第二の心臓」と呼ばれる足の筋肉、特にふくらはぎの筋肉を動かさないと、足の静脈の血液が心臓の方へ戻れなくなります。

 

妊娠

妊娠中には、赤ちゃんを育てるために体内の血液量が増え、大きくなった子宮が下半身の血管を圧迫します。これにより、足の静脈(血液が心臓に戻る血管)に血液がたまりやすくなり、下肢静脈瘤が起こりやすくなります。また、妊娠ホルモンの影響で静脈の壁が弱くなることも、下肢静脈瘤を引き起こす要因の一つです。

統計的に2回目の妊娠中に静脈瘤が出現または悪化することが多いです。出産経験者の約50%に下肢静脈瘤が見られると言われています。

遺伝的要因

遺伝も下肢静脈瘤の大きな要因の一つです。ご家族に下肢静脈瘤の方がいらっしゃる場合、その確率は高くなります。遺伝が原因の下肢静脈瘤の患者さんの特徴として、10~20代の若い年代から発症する事が挙げられます。

生活習慣

肥満、運動不足などの生活習慣が、血液循環を悪化させて静脈瘤を引き起こす可能性があります。

下肢静脈瘤の症状

見た目の変化

最も一般的な症状は、足に見える青や紫の血管です。これらは通常、痛みを伴わずに表面に現れます。

痛みや不快感

足が重だるく感じたり、痛み、かゆみ、夜間のけいれんが生じることもあります。

下肢静脈瘤の治療法

自宅でできる対策

  • 定期的な運動
  • 足を高くして休息する
  • 弾性ストッキング(着圧ソックス)の着用
  • ストレッチ

治療法

それぞれの治療方法について動画で詳しく解説していますので、↑クリック↑してご覧ください。

まとめ

下肢静脈瘤は、命には関わりませんが、見た目の問題だけでなく、長年不快な症状に悩まされる病気です。原因を理解し、適切な生活習慣による予防や、必要に応じて医療の手助けを受けることが重要です。

この記事が、下肢静脈瘤の理解と予防、治療への一歩となれば幸いです。