病院で下肢静脈瘤の手術を受けるメリットとデメリット｜下肢静脈瘤の原因・症状・治療方法・予防方法などを専門医が解説

病院で下肢静脈瘤の手術を受けるメリットとデメリット

下肢静脈瘤は、多くの人が経験する足の血管の病気ですが、症状が重症化する前に適切な治療を受けることが重要です。手術を受ける際、どのような病院を選ぶか、また、入院するか日帰りで済ませるかは、大きな選択肢となります。ここでは、病院で下肢静脈瘤手術を受ける際のメリットとデメリットを詳しく解説します。

メリット

1. 通院の負担が軽減される 特に地方にお住まいで、自宅と医療機関との距離がある方にとって、通院は大きな負担です。下肢静脈瘤手術は、日帰りで行われることが多いものの、術後の経過観察やフォローアップが必要です。交通の便が悪い場合や通院が難しい場合、1泊入院できる病院は便利です。これにより、手術後も医師による経過観察を受けることができ、安心して治療を終えることができます。

2. 入院設備の整った病院での安全性 下肢静脈瘤の手術は比較的安全な手術ですが、持病がある方にとっては、慎重な対応が必要です。例えば、心臓病や糖尿病などの持病がある場合、入院設備の整った病院で手術を受けることが安全です。手術中や術後に何らかの合併症が発生した場合でも、適切な対応ができる体制が整っているため、安心して手術を受けることができます。

3. 緊急対応が可能 入院設備のある病院では、緊急事態が発生した際に迅速に対応できます。これは特に、持病を持つ患者や高齢者にとって大きなメリットです。手術後に予期せぬ合併症が起こった場合でも、入院していればすぐに医師の対応を受けられます。

デメリット

1. 高額な医療費 入院することで医療費が高額になることは、デメリットの一つです。日帰り手術では、入院にかかる費用が発生しないため、比較的安価に手術を受けられます。しかし、入院設備のある病院で手術を受ける場合は、入院費用や医療費全体が増加するため、経済的な負担が大きくなる可能性があります。

2. 経験豊富な専門医が直接執刀するケースが少ないことも 大学病院で手術を受ける場合、研修医や経験の浅い医師が手術を執刀することが多いです。大学病院は医師の研修施設としての役割があるため、こうした医師が実際に手術を行う場面が増えます。もちろん、指導医が立ち会って監督するものの、経験豊富な専門医が直接執刀するケースが少ないというリスクがあります。私自身が下肢静脈瘤の手術を受ける場合、大学病院での手術は考えません。なぜなら、下肢静脈瘤の治療には、経験豊富な専門医による高い技術が求められるからです。

3. スケジュールが限られる 大学病院や大規模な病院では、手術のスケジュールが込み合うことが多く、希望する日時に手術を受けられないことがあります。日程調整が難しく、手術まで長い待ち時間が発生する可能性があり、早めの治療を望む患者にとっては不便です。