下肢静脈瘤の手術を受けるタイミング:患者さんへのガイド
下肢静脈瘤を持つ患者さんの中には、手術を受けるべきタイミングがわからないと悩む方が多いのではないでしょうか。下肢静脈瘤は、自然に治ることのない病気であり、個人差はあるものの、年月とともに少しずつ進行していく傾向があります。そのため、どのタイミングで手術を受けるべきかを見極めることが重要です。下肢静脈瘤の進行度に応じた手術の判断
下肢静脈瘤の進行度によって、手術を受けるべきかどうかが異なります。以下に、進行度に応じた手術の判断基準を説明します。1. 軽度:毛細血管拡張症(くもの巣状静脈瘤または網目状静脈瘤)
– 軽度の下肢静脈瘤の場合、見た目が気になる方は硬化療法(注射治療)の対象となります。ただし、放置してもボコボコした静脈瘤に発展することはありません。2. 中等度:目立つ静脈瘤、こむら返り、だるさ、痛み、ほてり、むずむず感、むくみ
– 中等度の下肢静脈瘤では、手術を受けるか経過を観察するか、患者さんが自分で選ぶことができます。判断のタイミングとしては、次の2つのポイントが重要です。1. 見た目の悩みがある場合
曲がりくねってボコボコ浮き出た静脈瘤によって外見的な悩みがあり、改善したい場合は、手術によってその悩みが解消されます。2. 不快な症状がある場合
足のだるさ、痛み、就寝中のこむら返り、足のむずむず感などの症状で悩んでいる場合、手術を受けることでこれらの症状が改善されるでしょう。もし、見た目が気にならず、不快な症状がない場合は、急いで手術を受ける必要はありません。