足のしびれの本当の原因は?脊柱管狭窄症・坐骨神経痛と下肢静脈瘤の違いを専門医が解説

受診する前に

足のしびれ=静脈瘤じゃない?知っておくべき他の原因

本記事は、下肢静脈瘤専門クリニック「目黒外科」院長・齋藤陽 医師が監修しています。

足のしびれを感じたとき、多くの人が「下肢静脈瘤が原因では?」と考えがちです。しかし、実際には下肢静脈瘤がしびれの原因である可能性は非常に低く、他の疾患による神経の圧迫や障害が原因であることが多いのです。本記事では、足のしびれに隠れている可能性のある疾患について、医師の視点から詳しく解説します。

下肢静脈瘤と足のしびれの関係

下肢静脈瘤は、主に足の見た目の変化(血管の浮き)、重だるさ、こむら返りなどが特徴であり、しびれを引き起こすことはまれです。静脈瘤による症状は循環障害に起因するものであり、神経症状とは異なります。

足裏に感じる砂利の感覚:脊柱管狭窄症の可能性

もし足の裏に「砂利の上を歩いているようなザラザラした感覚」がある場合、それは脊柱管狭窄症の症状かもしれません。脊柱管狭窄症は、背骨の中の神経の通り道が狭くなり、神経が圧迫されることで発症します。

主な症状には:

  • 歩行時に足の痛みやしびれが悪化する
  • 少し休むと症状が軽減する(間欠性跛行)
  • 足裏の感覚異常(砂利感など)

このような症状がある方は、整形外科でのMRIやレントゲン検査による診断が必要です。

おしりからつま先までの痛み:坐骨神経痛を疑う

おしりから太もも、膝裏、ふくらはぎ、つま先までズーンと響くような痛みやしびれがある場合は、坐骨神経痛の可能性が高いです。坐骨神経は人体で最も長く太い神経で、腰椎の異常(椎間板ヘルニアや狭窄症など)によって圧迫されることで痛みが出ます。

特徴的な症状:

  • 片側の足にだけ症状が出ることが多い
  • 電気が走るような鋭い痛み
  • 長時間同じ姿勢で悪化する

このような症状が出ている方も、整形外科での診察が適切です。

まとめ:適切な診療科を選びましょう

足のしびれがある場合、その原因はさまざまです。下肢静脈瘤が原因であるケースはごく少数であり、神経性の病気が関係していることが多いため、整形外科での診察をおすすめします。

一方、足の見た目が気になる、だるさやこむら返りが頻発しているといった症状がある場合は、下肢静脈瘤の可能性も考えられます。両方の可能性を視野に入れて、専門医に相談するのがベストです。

よくある質問(FAQ)

Q1. 足のしびれがあって静脈瘤もある場合、どちらが原因ですか?

両者が併存するケースもありますが、しびれの症状がある場合はまず神経性の疾患を疑います。必要に応じて整形外科と連携して対応します。

Q2. 静脈瘤のしびれと、神経のしびれはどう違うのですか?

静脈瘤でしびれが起こることは稀で、むしろ「重さ」や「つる感じ」が特徴です。しびれがある場合は神経圧迫が考えられます。

Q3. 整形外科か血管外科、どちらを受診すればいいですか?

症状により異なりますが、まずは整形外科で神経系の異常を除外し、静脈瘤の可能性があれば血管専門クリニックでの診察が有効です。

足の症状でお悩みの方へ

「このしびれ、何が原因?」と不安を感じている方は、目黒外科へお気軽にご相談ください。静脈瘤の有無や整形外科受診の必要性も含めて、専門医が丁寧にご説明いたします。

▶ ご予約はこちら

目黒外科のロゴ

タイトルとURLをコピーしました