クモの巣状静脈瘤と網目状静脈瘤とは?
太ももやふくらはぎに赤や青い毛細血管が目立って気になる、という方はぜひこの記事をご覧ください。クモの巣状静脈瘤
このように毛細血管が目立つ状態をクモの巣状静脈瘤といいます。
クモの巣状静脈瘤は皮膚の直下の「真皮」と呼ばれる層を走る直径0.1~1mmの毛細血管です。
英語ではspider veinといい、クモの巣状「静脈瘤」と名前はついていますが、正確には、「毛細血管拡張症」と言います。
網目状静脈瘤
網目状静脈瘤は直径 2mm までの青い毛細血管です。クモの巣状静脈瘤と網目状静脈瘤の原因
クモの巣状静脈瘤と網目状静脈瘤の多くは女性ホルモンの影響を受けて発生します。そのため20代から30代の女性に最も多く見られます。
とりわけ妊娠中は女性ホルモンの分泌量が格段に増えることから、クモの巣状静脈瘤や網目状静脈瘤が増えやすくなります。
出産後はクモの巣状静脈瘤・網目状静脈瘤もある程度までは目立たなくなりますが、残ってしまう事もあります。
特に女性の場合は見た目が気になりますので、スカートが履けなくなることやプールや海水浴、温泉などに行かれなくなるなど
美容的な悩みを抱えてしまう事になります。
そんな方には硬化療法という治療法があります。
硬化療法
ポリドカスクレロールという硬化剤と呼ばれるお薬をクモの巣状静脈瘤と網目状静脈瘤に対して注射をします。使用する注射針は一般的な注射針よりも更に細い極細の注射針を使用します。
これをクモの巣状静脈瘤と網目状静脈瘤に対して注入します。
クモの巣状静脈瘤・網目状静脈瘤の中に硬化剤が注入されると、静脈瘤の中の血液と硬化剤が混ざり合って血液が固まります。
するとクモの巣状静脈瘤・網目状静脈瘤の血流がなくなりますので、数か月かけて退縮して消えていきます。
硬化療法を行った際は、弾性包帯という通常の包帯よりもややきつめの包帯により足を圧迫します。
弾性包帯による圧迫は48時間必要ですので、硬化療法を行うのに適したシーズンは例年10月から4月頃です。
暑い季節に硬化療法を行うと、あせもが出来たりしますので、あまりお勧めしません。
クモの巣状静脈瘤と網目状静脈瘤は放っておくとどうなるの?
クモの巣状静脈瘤と網目状静脈瘤は、治療しないで放っておいても巨大化するわけではありません。時々皮膚のチクチク・ピリピリとした感覚や灼熱感を訴える方がいらっしゃいますが、基本的には無症状ですので、放置したからと言って健康面で大きな問題は生じません。
あくまでも美容的に気になるという方だけが治療対象となります。
硬化療法に際して休薬が必要な薬
以下のお薬を服用中の方は硬化療法を行う際にお薬を中止していただく必要があります。初診の際にお薬手帳をお持ちいただき、担当医に見せてください。
●ホルモン剤
①ピル
②抗ホルモン剤(前立腺がんや乳がん治療中の方)
●骨粗しょう症の治療薬
①ビビアント(一般名:バゼドキシフェン酢酸塩)
②エビスタ(一般名:ラロキシフェン塩酸塩)
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