足の静脈瘤が破裂して大出血する?出血性静脈瘤の原因と対策について

なぜ足の静脈が青くなって出血するの?出血性静脈瘤について学ぼう!

「お風呂で体を洗っている時に足元を見たら血の海になっていた」

「足首から急に血がピューッと噴き出して、あわてて救急車を呼んだ」

下肢静脈瘤は時に大出血することがあるのをご存じでしょうか?出血する下肢静脈瘤の事を出血性静脈瘤と呼びますが、出血性静脈瘤は足首の皮膚表面近くに形成された、破裂しやすいタイプの静脈瘤でblue blebsと呼ばれています。これは静脈内圧の上昇が原因で発生し、特に長時間立ち仕事をする人々に見られる傾向にあります。

blue blebsとは

blue blebsとは、直径 1~3mmで皮膚表面から突出し隆起した小石のような形をした静脈瘤で、足首に最も多く見られます。静脈の壁が薄くて出血しやすいので、注意が必要です。

blue blebsが出血しやすいのは入浴中が最も多く、通常の静脈からの出血とは異なり、勢いよく血が噴き出すことが特徴です。

出血性静脈瘤の原因

静脈は本来、血液が心臓に戻るのを助けるための弁を持っていますが、これが機能不全を起こすと血液が重力で下に戻ってしまうので、足の静脈内では血液の流れが渋滞を起こします。静脈は血液でパンパンになるため、高まった圧力が静脈の壁にかかります。その結果、静脈が拡張し、脆い壁の部分が出血しやすくなるのです。

出血性静脈瘤の治療方法

出血性静脈瘤の治療は、まずは出血を止めることです。出血している部分を圧迫して止血を行います。初期治療によって止血されたら次は硬化療法を行います。硬化療法はポリドカスクレロールというお薬を静脈瘤に注射する治療です。ポリドカスクレロールを注入すると静脈瘤の中で血液が固まるため、blue blebsからの出血が起こらなくなります。ここまでが応急処置となります。

blue blebsが発生した原因は、足の静脈の弁が機能不全を起こし、血液の流れが心臓の方向ではなく重力で足の方へ逆戻りしてしまう事です。したがって、足の静脈の血液が逆流しているのを止めることが根本的な治療となります。具体的にはカテーテルにより静脈を焼いてしまう血管内焼灼術、医療用接着剤で静脈を塞いでしまう血管内塞栓術、外科的に静脈を引き抜いてしまうストリッピング手術などがあります。