【医師監修】弾性ストッキングはつま先あり?つま先なし?下肢静脈瘤・むくみ対策の正しい選び方
弾性ストッキングは、下肢静脈瘤や足のむくみの予防・改善に欠かせない重要なアイテムです。しかし「つま先あり(ノーマルタイプ)」と「つま先なし(オープンフィンガータイプ)」のどちらを選ぶべきか、迷う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、当院の豊富な治療経験をもとに、それぞれの特徴と使い分けのポイントについてわかりやすく解説します。
基本は「つま先あり」がおすすめ
日常的に使用するなら、つま先あり(ノーマルタイプ)タイプが基本です。このタイプは足全体を均等に圧迫し、むくみ軽減や血液の循環促進に効果的です。また、足の先までしっかりフィットするため、動いてもズレにくく快適に履き続けられます。

ハイソックスタイプの弾性ストッキング(ブラック)

つま先なし(オープンフィンガータイプ)を選ぶべきケース
以下のようなケースでは、つま先なしタイプが適していることもあります。

オープンフィンガータイプの弾性ストッキング(ベージュ)
通気性に優れたつま先なしタイプ
- 暑がりな方や夏場の使用
つま先ありだと蒸れやすいため、通気性が良いオープンフィンガータイプがおすすめです。 - 水虫治療中の方
湿気を避けたい場合は、つま先が開いたタイプで空気の循環を保つのが有効です。 - 外反母趾がある方
つま先の圧迫で痛みが増すため、圧力のかからないオープンフィンガータイプが快適です。 - 5本指ソックスを併用したい方
弾性ストッキングの下に履きたい場合は、つま先が開いているタイプが便利です。
つま先なし(オープンフィンガータイプ)の注意点
つま先のないオープンフィンガータイプを履いていると、時間の経過とともにストッキングの先端が足の甲に食い込んでくることがあります。痛みを感じるようであればストッキングの先端をつま先方向に引っ張ってください。
また、足の指がむくむことがあります。その場合もストッキングの先端をつま先方向に引っ張ってください。
どちらを選ぶかの判断基準
特に症状がなく、むくみ予防・軽度の静脈瘤対応なら「つま先あり(ノーマルタイプ)」が基本。逆に、足のトラブルや使用時の不快感がある場合には「つま先なし(オープンフィンガータイプ)」が選択肢になります。
当院では、9割以上の患者様が「つま先あり(ノーマルタイプ)」を使用していますが、症状やライフスタイルによって最適な選び方をご提案しています。
まとめ:最適なタイプを選んで快適な足元ケアを
弾性ストッキングは、足の状態や生活習慣に応じて最適なタイプを選ぶことが大切です。迷った場合は専門医のアドバイスを参考にするのがおすすめです。
「自分に合ったタイプがわからない」「履き心地が合わない」などのお悩みがあれば、ぜひ下肢静脈瘤専門の目黒外科にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
- Q1. つま先なしの弾性ストッキングは冬でも使えますか?
- A. 使用できますが、つま先が冷えやすくなるため、必要に応じて靴下と併用することをおすすめします。
- Q2. 医師の指示なしで自己判断で選んでも大丈夫ですか?
- A. 軽度のむくみ程度であれば自己判断も可能ですが、下肢静脈瘤や皮膚トラブルがある方は医師の診断を受けた上で選ぶのが安心です。
- Q3. 手術後はどちらのタイプがいいですか?
- A. 手術内容や症状により異なりますが、つま先ありタイプが基本です。詳細は主治医に確認してください。