肌の乾燥やかゆみ、それ“下肢静脈瘤”のせいかもしれません|秋冬に増える皮膚トラブルの正体とは?
秋から冬にかけて、乾燥による「肌のかゆみ」を訴える方が増えます。特にふくらはぎや足首、すねの周囲がかさつき、赤くなり、かゆみが強くなると「乾燥肌」や「アトピー」と思い込んでしまいがちです。
しかし、その皮膚症状、実は「下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)」が関係している可能性があるのをご存じでしょうか?
乾燥だけでは説明できない足のかゆみ
下肢静脈瘤は、足の表面近くを走る静脈の逆流によって血液が滞留し、皮膚の栄養状態が悪化する病気です。長時間の立ち仕事や妊娠・出産の経験、遺伝などが原因となります。

下肢静脈瘤の画像
特に、進行した静脈瘤では血液中の老廃物が皮膚の下に沈着し、色素沈着や炎症、かゆみを伴う皮膚炎を引き起こすことがあります。この状態を「うっ滞性皮膚炎(静脈うっ滞性皮膚炎)」と呼びます。

下肢静脈瘤による皮膚トラブル
市販の保湿剤やステロイド軟膏を塗っても改善しない「ふくらはぎのかゆみ」は、皮膚ではなく血管の異常が根本原因かもしれません。
皮膚のかゆみの奥に潜むリスク
静脈瘤によって引き起こされる皮膚炎を放置すると、徐々に皮膚が硬くなったり(脂肪皮膚硬化症)、色素沈着が進行したり、最悪の場合は皮膚潰瘍に至ることもあります。
「ただの乾燥肌」と思っていた症状が、実は重篤な皮膚トラブルの前兆だったというケースは少なくありません。
秋冬は実は治療に最適なタイミング
下肢静脈瘤の治療には、レーザー治療やグルー治療といった切らない日帰り手術があります。これらは健康保険適用で受けられ、費用負担も比較的軽く、術後は歩いて帰宅することができます。
しかも、寒い季節は長ズボンやタイツで術後の跡が隠しやすく、むくみも少ないため、術後ケアがしやすい季節でもあります。
「春にはスカートや短パンを履きたい」「夏に向けて足を綺麗にしたい」と考える方にとっても、今の時期から治療をスタートすることが理想的です。

下肢静脈瘤ビフォーアフター写真
年末は予約が混み合います。早めの受診をおすすめします
例年、11月〜12月は「年内に治したい」といった理由で、下肢静脈瘤の診療予約が混み合います。
気になっていた「足のかゆみ」「乾燥肌」「ふくらはぎの黒ずみ」は、静脈瘤のサインかもしれません。春を迎える前に一歩踏み出してみませんか?
目黒外科は、静脈瘤治療の専門クリニックです
目黒外科では、これまで6,000例以上の下肢静脈瘤日帰り手術を行ってきました。経験豊富な血管外科専門医による診察・検査・治療まで一貫して対応しております。
保険診療対応・日曜診療あり・女性医師在籍・駅チカ・初診当日の手術も可能です。