切らない・縫わない・日帰りで治せる!下肢静脈瘤の最新治療「レーザー」と「グルー法」
この記事は下肢静脈瘤専門クリニック「目黒外科」院長 齋藤陽 医師が監修しています。
足の静脈瘤は、脚の静脈が膨れ、青く浮き出る病気で、血流の逆流が原因で引き起こされます。痛み・むくみ・疲労感などの症状を伴い、放置すると皮膚炎や潰瘍などの合併症に進行することもあります。下肢静脈瘤の治療方法に関しては、従来の切開手術(ストリッピング手術)に代わり、「切らない治療法」が注目を集めています。
このページでは、最新の下肢静脈瘤治療であるレーザー治療とグルー治療について、それぞれの特徴・効果・メリットを医師の視点で詳しく解説します。
切らない治療法の代表:レーザー治療とグルー治療
1. レーザー治療(血管内焼灼術)
細いレーザーカテーテルを静脈に挿入し、熱で血管内壁を焼灼して閉鎖させる方法です。局所麻酔下で行われ、傷跡がほぼ残らず、痛みも非常に少ないのが特徴です。施術は約30分~1時間で終了し、歩いて帰宅できるため、通勤や家事に支障をきたしません。治療後の経過も安定しており、再発率が低く成功率の高い治療法です。
2. グルー治療(接着剤治療)
医療用の瞬間接着剤をカテーテルで注入し、血管を閉鎖する新しい治療法です。熱を使わないため、神経への影響や痛みがさらに少なく、弾性ストッキングの着用が不要である点も大きなメリットです。術後すぐに普段通りの生活に戻れるため、運動習慣がある方や仕事を休めない方にも非常に好評です。
切らない治療の効果とメリット
- ✅ 傷をつけずに治療できる(縫わない・切らない)
- ✅ 痛み・出血がほとんどない
- ✅ 日帰り治療が可能で、その日のうちに歩いて帰宅
- ✅ 術後の回復が早く、生活制限も少ない
- ✅ 再発率が低く、満足度の高い治療
このように、身体的・心理的負担が少ないのが最大の利点です。通院回数も少なく、術後すぐにランニングや旅行に出かける患者さんも少なくありません。
従来手術との比較表
項目 | 切開手術(ストリッピング) | レーザー治療 | グルー治療 |
---|---|---|---|
麻酔 | 腰椎麻酔/全身麻酔 | 局所麻酔 | 局所麻酔 |
傷跡 | 数cmの切開あり | 針穴程度 | 針穴程度 |
痛み | 術後痛みあり | 軽度 | 極めて軽度 |
弾性ストッキング | 必要 | 必要 | 不要 |
日常復帰 | 2~7日 | 当日 | 当日 |
おわりに:専門医と相談し、自分に最適な治療法を
足の静脈瘤は、進行すれば重症化する恐れもあるため、早期治療が重要です。特にレーザー治療やグルー治療は、最新技術により高い安全性と効果を両立した「切らない治療法」です。
目黒外科では、下肢静脈瘤の専門医が一人ひとりに最適な治療法をご提案しています。少しでも気になる症状があれば、まずは気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
- Q1. レーザー治療とグルー治療の違いは何ですか?
- A. レーザー治療は熱を使って静脈を閉鎖しますが、グルー治療は医療用接着剤で閉鎖します。どちらも痛みが少なく、日帰り治療が可能です。
- Q2. グルー治療では本当にストッキングは不要ですか?
- A. はい。グルー治療では圧迫が不要なため、術後すぐに日常生活に戻れます。
- Q3. 保険適用されますか?
- A. レーザー治療、グルー治療いずれも健康保険が適用されます。詳しくは当院までお問い合わせください。