
【専門医が解説】下肢静脈瘤治療におすすめの季節とは?
こんにちは。下肢静脈瘤専門クリニック「目黒外科」院長の齋藤陽です。 今回は、患者さんからよくいただくご質問をご紹介します。Q:「下肢静脈瘤の治療にベストな季節はありますか?」
私の考えとしては、「思い立ったときが最善のタイミング」だと思っています。ただ、あえておすすめの季節を挙げるなら、秋や冬です。 その理由を3つにまとめてご説明します。
理由1:見た目がきれいになるまでに時間がかかるから
下肢静脈瘤の手術後、血管のふくらみが目立たなくなるまでには、個人差があります。早い方で1か月、時間がかかる場合は半年以上かかることもあります。
クモの巣状静脈瘤や網目状静脈瘤に対して硬化療法を行った場合も、効果が現れるまで3か月から半年程度は見ておく必要があります。

夏に素足をきれいに見せたいなら、逆算して寒い時期に治療を始めるのがおすすめです。
理由2:冬はクリニックが比較的空いているから
寒い時期は、体調管理を優先する方が多いため、病院の受診を控える傾向にあります。目黒外科でも、毎年1月・2月は比較的空いており、予約が取りやすい時期です。

逆に、夏から秋にかけては患者さんが増え、手術まで数か月待ちになることもあります。
すぐに治療を受けたい場合は、空いている冬のタイミングがおすすめです。
理由3:治療後に弾性包帯を巻く必要があるから
下肢静脈瘤の手術や硬化療法のあとには、足に弾性包帯を巻きます。
夏場は気温が高いため、包帯を巻いた足が蒸れてしまったり、あせもができたりして不快に感じることがあります。
そのため、夏はできるだけ避けたほうが快適に治療を受けられます。とはいえ、実際には夏に患者さんが最も増えるのが現状です。
多くの方が、素足になる季節に静脈瘤の存在に気づき、慌てて受診されるのです。
まとめ|下肢静脈瘤治療は早めの行動がおすすめです
下肢静脈瘤に気づいたら、季節を問わず早めに診察を受けましょう。特に、秋・冬のうちに治療を始めれば、夏にはきれいな足で過ごせる可能性が高まります。
この記事が、治療を検討されている方のお役に立てれば幸いです。 下肢静脈瘤のことでお悩みの方は是非一度専門医を受診してみてください。