スマホの使いすぎが下肢静脈瘤を悪化?座りすぎリスクと予防法【専門医監修】
現代社会において、スマートフォンの利用時間が急速に増加しています。通勤中、仕事の休憩時間、そして自宅でもスマホを操作しながら長時間座り続けることが当たり前になっています。しかし、これが下肢静脈瘤を悪化させるリスクを高めていることをご存じでしょうか?
本記事は、下肢静脈瘤専門クリニック「目黒外科」院長 齋藤陽医師の監修のもと執筆しています。実際に来院される患者様の中にも、スマホ時間と足の不調に関係があるケースが増えています。
スマホと下肢静脈瘤の意外な関係
座りすぎが引き起こすリスク
下肢静脈瘤は、血液が下肢の静脈に逆流し、血管が拡張してしまう病気です。長時間座りっぱなしの姿勢は、下肢への血流を悪化させる原因の一つです。通常、立ち上がったり歩いたりすることでふくらはぎの筋肉がポンプの役割を果たし、血液を心臓に戻します。しかし、座っている時間が長いと筋肉の活動が減り、静脈に血液が滞留しやすくなります。
スマホ利用と座りすぎの関係
スマホを使う時間が増えると、無意識のうちに座っている時間も延びます。特に、ソーシャルメディアや動画の視聴、ゲームなどは、時間の感覚を失わせやすく、知らないうちに何時間も同じ姿勢で座り続けてしまうことがあります。この状態が続くと、足に血液がたまりやすくなり、静脈の圧力が増加して、下肢静脈瘤のリスクが高まるのです。
下肢静脈瘤を防ぐための3つのスマホ習慣
1. 定期的に立ち上がる
30分に一度は立ち上がり、軽く足を動かしましょう。オフィスでのデスクワークでも同様です。小さなストレッチや歩くことで血流が促進され、静脈の圧力を下げることができます。
2. ふくらはぎのストレッチ
座りながらでもできるふくらはぎのストレッチや、かかとの上げ下げを行うことで、筋肉を活性化し、血流を改善できます。信号待ちや電車内でも意識して動かすことが大切です。
3. 弾性ストッキング(着圧ソックス)の着用
下肢静脈瘤を予防するためには、弾性ストッキング(着圧ソックス)の着用も効果的です。特に、長時間座ることが予想される時や飛行機での移動時には、足のむくみや血流の滞りを防ぐために有効です。
まとめ|スマホ生活と足の健康を両立させるために
スマホを使う時間が増える現代生活では、座りすぎによる健康リスクにも目を向けることが重要です。下肢静脈瘤は進行すると日常生活に大きな支障をきたす病気ですが、日々の生活習慣の見直しで予防することが可能です。
スマホの使い方を工夫し、適度に体を動かすことで、健康な足を保ちましょう。
▶ 足のだるさ・むくみ・血管の浮き出しが気になる方へ
下肢静脈瘤の症状がある場合は、当院のような専門クリニックで超音波検査を受けることをおすすめします。正確な診断と適切な治療で、早期改善が可能です。
よくあるご質問(FAQ)
- Q1. どれくらいの時間座っているとリスクがありますか?
- A. 一般的に2時間以上連続して座ることが下肢静脈瘤のリスクとされます。1時間に1回は立って動くのが理想です。
- Q2. スマホを見るときの姿勢で気をつけるべき点は?
- A. 足を組まず、膝を90度に保ち、ふくらはぎを動かす意識を持つことが大切です。
- Q3. 立ち仕事なら静脈瘤にならないのですか?
- A. 実は立ちっぱなしも同様にリスクです。長時間同じ姿勢をとること自体が血流の停滞を招くため、こまめな足の動きが重要です。
下肢静脈瘤専門クリニック「目黒外科」のご案内
目黒外科は、2020〜2024年において5年連続で日本最多のレーザーカテーテル手術件数を誇る、下肢静脈瘤専門クリニックです。日帰りでの治療・保険適用・再発防止に配慮した診療で、多くの患者様にご支持いただいております。