下肢静脈瘤の治療方法について専門医が分かりやすく解説しました
今回の記事では、下肢静脈瘤の治療方法について解説していきたいと思います。

下肢静脈瘤の治療法

下肢静脈瘤の治療法は主に5つあります。
  • 圧迫療法
  • 硬化療法
  • 血管内焼灼術
  • 血管内塞栓術
  • ストリッピング手術
それでは一つずつ解説していきたいと思います。

1.圧迫療法

手軽に始められる治療方法としては圧迫療法があります。

「弾性ストッキング」と呼ばれる医療用のストッキングを着用します。

このストッキングは足首の圧迫力が一番強く、ふくらはぎに近づくにつれて圧迫力が弱くなるように繊維が編まれています。

そのため、足先から血液を絞り出すような力がかかります。

そのため、足の静脈に溜まった血液を心臓に送り届けてくれます。

弾性ストッキングの着用により、足のだるさ、むくみ、こむら返りなどの症状は速やかに改善することができます。

ただし、静脈弁がおかしくなった静脈自体を治す効果はありません。

そのため、弾性ストッキングを脱いだとたんに効果がなくなります。

この弾性ストッキングは普通の靴下と比べると硬くて、履くには慣れが必要です。

弾性ストッキングについて解説した動画はこちらをクリックすると視聴できます

2.硬化療法

血管内に硬化剤を注射して静脈瘤に炎症を生じさせます。

静脈瘤をストッキングや包帯で48時間圧迫すると、静脈瘤が閉塞して血液が流れなくなります。

血が流れなくなった静脈瘤は、数か月かけて徐々に消えていきます。

硬化療法を行うと静脈瘤に炎症が起こるので、10~30%くらいの方は静脈瘤に一致して皮膚の色素沈着が起こります。

色素沈着は半年~1年程度かかりますが、徐々に消えていきます。

クモの巣上静脈瘤に対する硬化療法の動画はこちらをクリック

3.血管内焼灼術

現在、伏在静脈型の下肢静脈瘤に対する治療方法は、レーザーカテーテルまたは高周波カテーテルによる血管内焼灼術が標準治療です。

血液の逆流を防止する静脈弁が機能しなくなってしまった伏在静脈は、もはや逆流してしまう下水管と同じで、体にとっては悪影響しか及ぼしません。

そのため逆流する伏在静脈をレーザーあるいは高周波による熱で焼いて閉塞させてしまえば、血液の逆流は起こらなくなります。

レーザー焼灼術の詳しい動画はこちらをクリックするとご覧いただけます

4.血管内塞栓術

最近は瞬間接着剤と同じ成分であるシアノアクリレートにより静脈を接着し、血液の逆流が起こらないようにする治療法も行われるようになりました。

この治療法は「グルー治療」とも呼ばれます。

血管内塞栓術(グルー治療)に関する動画はこちらをクリックするとご覧いただけます

5.ストリッピング手術

ストリッピング手術は、血液が逆流している静脈に特殊なワイヤー(ストリッパー)を通し、引き抜いてしまう手術です。

下のイラストの様に、足首付近の皮膚を切開して大伏在静脈を露出します。

大伏在静脈を切開してストリッパーを挿入し、今度は足の付け根付近の皮膚を切開します。

大伏在静脈を切開するとストリッパーの先端が出てくるので、体の外に引っ張り出します。

ストリッパーのハンドルを持って引っ張ると、大伏在静脈が丸ごと引き抜かれます。

従来のスタンダードな手術方法であるストリッピング(静脈抜去術)手術は、ほとんど行われなくなりました。

その理由は、ストリッピング手術はメスで皮膚を切開する必要があるため、体に対するダメージが大きいこと、そして、レーザーまたは高周波で治療できない伏在型静脈瘤はほとんどなくなってしまったからです。

下肢静脈瘤の事なら、下肢静脈瘤ひとすじ26年の専門クリニック目黒外科にご相談ください。