足の皮膚が茶色くなる原因は?下肢静脈瘤による色素沈着と手術の必要性を専門医が解説

下肢静脈瘤の画像

下肢静脈瘤の進行が引き起こす色素沈着と皮膚潰瘍|手術の効果と見逃せないサインとは?

この記事は下肢静脈瘤専門クリニック「目黒外科」院長 齋藤陽 医師が監修しています。

足の皮膚が茶色くなるのはなぜ?色素沈着の正体とは

「ふくらはぎが茶色くなってきた」「足に黒ずんだ斑点が…」そんなお悩みはありませんか?これらの症状は、下肢静脈瘤の進行によって起こる色素沈着かもしれません。血流が滞ることで内出血が繰り返され、血液中のヘモグロビンから変化したヘモジデリンという色素が皮膚に沈着し、茶色や黒っぽい変色が生じます。

色素沈着の実例:写真で見る皮膚の変化

以下は実際に下肢静脈瘤により色素沈着が起こった患者さんの写真です。
このような色の変化があれば、進行しているサインの可能性があります。

下肢内側の色素沈着1例
色素沈着の進行例
茶色の色素沈着

なぜ手術が必要なのか?色素沈着と皮膚潰瘍の関係

色素沈着は自然に消えることは少なく、手術を行っても完全に改善することは難しい場合があります。しかし、手術の目的は進行の抑制です。放置しておくと、色素沈着はさらに広がり、やがて皮膚潰瘍へと進行するリスクがあります。

皮膚潰瘍の進行例

皮膚潰瘍になると、日常生活にも支障をきたし、完治に時間がかかります。したがって、色素沈着が現れた段階での手術は、重症化を防ぐ有効な手段です。

手術前後にできるケア方法

色素沈着が出ている場合、以下のようなケアが重要です:

  • 医療用弾性ストッキングの着用
  • 長時間の立ち仕事やデスクワークの合間に脚を動かす
  • 高温多湿を避け、皮膚トラブルを防ぐ

手術後も継続的なスキンケアと血流改善を意識することで、新たな沈着を防ぐことができます。

色素沈着のケア例1
色素沈着のケア例2
術後のスキンケア
予防ケア写真

まとめ:色素沈着を見逃さず、早期治療を

下肢静脈瘤による色素沈着は、単なる見た目の問題にとどまらず、皮膚潰瘍などの合併症に進行するリスクがあります。一度沈着した色は完全には消えにくいものの、手術を行うことでそれ以上の悪化を防ぎ、皮膚を守ることができます。気になる症状があれば、ぜひ一度、専門クリニックで相談してみてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 色素沈着は手術すれば消えますか?

A. 一度沈着した色素は完全には消えにくいですが、手術によって新たな沈着や悪化を防ぐことができます。

下肢静脈瘤ビフォーアフター写真

色素沈着ビフォーアフター写真

Q2. 手術は見た目改善のために行うのですか?

A. 主な目的は進行予防と皮膚潰瘍などの合併症回避です。見た目の改善は副次的な効果として捉えてください。

Q3. 色素沈着があれば必ず手術が必要ですか?

A. 医師の診断により異なりますが、色素沈着は進行サインの一つですので、早めの受診をおすすめします。

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