【専門医監修】下肢静脈瘤とは?原因・症状・最新治療まで徹底解説|目黒外科

【医師監修】下肢静脈瘤とは?症状・原因・治療法まで専門医がわかりやすく解説

足の血管、気になっていませんか?

「ふくらはぎの血管が浮き出ている」「夕方になると足が重だるい」「見た目が気になってスカートを履けない」…
そんなお悩みがある方は、下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)という病気かもしれません。

下肢静脈瘤とは

下肢静脈瘤は、足の表面近くを走る静脈(表在静脈)の弁が壊れ、血液が逆流してしまうことで、血管がふくらみ、うねりやこぶ状になる病気です。

下肢静脈瘤のイメージ写真 症状は見た目だけでなく、足のだるさ・痛み・むくみ・かゆみなど多岐にわたり、放置すると皮膚の変色や潰瘍に至ることもあります。

こんな方は要注意!

  • 長時間の立ち仕事が多い方(飲食店、販売業など)
  • 妊娠・出産経験のある女性
  • 親に静脈瘤がある(遺伝
  • 足が重い・むくみやすい・夜中にこむら返りがある

症状の進行とリスク

初期には違和感程度ですが、次第に以下のように進行します。
  • 初期:足のだるさ・夕方のむくみ・皮膚のかゆみ
  • 中期:血管の浮き出し・こぶ状の膨らみ・こむら返り
  • 重症化:色素沈着・皮膚炎・潰瘍

下肢静脈瘤の治療法

下肢静脈瘤の治療には、以下のような低侵襲の手術が主流です。

① 血管内焼灼術(レーザー/高周波)

カテーテルを使って逆流した静脈を内側から焼灼し、閉塞する治療法。
回復が早く日帰り手術が可能な点が特長です。

② 血管内塞栓術(グルー治療

特殊な医療用接着剤(グルー)を静脈内に注入し、逆流を止めます。
熱を使わないため痛みや皮膚損傷が少なく、幅広い年代の方に適しています。

どちらの方法も、逆流している静脈を閉塞し、正常な静脈に血流を戻すことで症状を改善します。

手術して静脈が減っても、足の血流は大丈夫?

多くの患者さんが心配されるのが、「静脈をふさいだら血流が悪くならないの?」という点です。

足の静脈の構造:深部静脈と表在静脈 結論から言うと、まったく問題ありません。人の足の静脈には、「深部静脈」と「表在静脈」の2系統があります。
血液の90%は深部静脈を通って心臓に戻されるため、表在静脈の逆流している部分を閉塞しても足の血流に支障はありません。

表在静脈と深部静脈の比較図 むしろ、逆流していた血液が健康な静脈へと再分配されることで、足全体の血流は改善されます。

まとめ|下肢静脈瘤は早期治療がカギ

見た目だけでなく、日常生活に支障をきたす前に早期発見・早期治療が大切です。
当院では、豊富な症例数を持つ専門医が超音波検査で丁寧に診断し、最適な治療をご提案しています。
足の血管が気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 手術は日帰りですか?
A. はい。血管内焼灼術・グルー治療ともに日帰りで受けていただけます。
Q. 弾性ストッキングはいつから着ければいいですか?
A. 初期症状がある方は、診断後すぐの着用をおすすめします。予防にも効果的です。
Q. 再発することはありますか?
A. 別の静脈に新たな逆流が起きる場合がありますが、早期に発見しやすくなります。



監修:目黒外科 院長 齋藤 陽 下肢静脈瘤治療歴28年・年間1100件の手術実績