ふくらはぎの痛みを引き起こす原因と関連する主要な病気について

ふくらはぎの痛みの原因と関連する病気について解説

こんにちは、目黒外科の齋藤陽です。今日は多くの人が経験するかもしれない「ふくらはぎの痛み」について、その原因と関連する病気に焦点を当てて解説します。この痛みは様々な原因によって引き起こされることがありますが、特に注意が必要なのは「下肢静脈瘤」や「深部静脈血栓症」をはじめとした血管の病気によるものです。

ふくらはぎの痛みの一般的な原因

ふくらはぎの痛みは、単純な筋肉痛から、より深刻な健康問題まで、様々な要因によって引き起こされることがあります。運動後の筋肉疲労や過労が原因の場合もあれば、下肢静脈瘤や深部静脈血栓症などの血管の問題によって生じることもあります。

下肢静脈瘤とふくらはぎの痛みの関係

下肢静脈瘤は、足の静脈に備わる血液の逆流を防ぐ弁が機能不全を起こすため、血液が心臓の方へうまく戻らず、血液が足の静脈内に滞る病気です。静脈を流れる血液は老廃物や二酸化炭素などが多い、いわば「汚れた血液」ですので、ふくらはぎに痛みや重さを感じることがあります。この状態は、放置すると皮膚に変色や潰瘍が生じることもあるため、出来るだけ早い診断と治療が重要です。

その他の病気によるふくらはぎの痛み

ふくらはぎの痛みは、深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)など、他の血管疾患によることもあります。特に深部静脈血栓症は、血液の塊である血栓が足の筋肉の中を流れる深部静脈という血管の中に形成される病気で、この血栓が血流に乗って肺動脈に流れていき、詰まらせてしまうと、胸の痛みや呼吸困難、最悪の場合突然死など、非常に危険な状態になることがあります。このような症状が見られた場合は、直ちに医療機関を受診することが勧められます。
まとめ
ふくらはぎの痛みを感じたときは、その原因が何であるか正確に把握することが重要です。筋肉痛の場合もあれば、より深刻な病気のサインかもしれません。痛みが続く場合や他の症状が伴う場合は、すみやかに専門医に相談することが大切です。