【医師監修】下肢静脈瘤がライフスタイルに与える影響と対策
この記事は下肢静脈瘤専門クリニック「目黒外科」院長 齋藤陽 医師が監修しています(2020年〜 下肢静脈瘤レーザー治療件数日本最多)。
下肢静脈瘤は、足の静脈が膨張し、曲がりくねる状態を指します。この状態は、静脈内の血液が正常に流れず、逆流することが原因で発生します。見た目だけでなく、こむら返り、重だるさ、むくみなどの症状が出現し、日常生活や仕事、趣味に大きな影響を及ぼすことがあります。ここでは、下肢静脈瘤がライフスタイルに与える影響と、その対処法について詳しく解説します。

下肢静脈瘤の画像
1. 仕事への影響
長時間の立ち仕事・座り仕事
下肢静脈瘤は、特に立ち仕事や座り仕事を長時間続ける方に多く見られます。立ちっぱなしの状態では重力の影響で血液が足に溜まり、逆流しやすくなります。一方、長時間座ったままでも、ふくらはぎの筋肉が使われないため血流が停滞し、症状が悪化することがあります。
職業別リスクの一例
- 飲食業(立ちっぱなしでの接客・調理)
- 医療・介護職(移動・抱え作業)
- 事務職(座りっぱなしによる循環不良)
- 美容師・販売業(動きは少ないが立ちっぱなし)
2. 対策と管理
弾性ストッキングの使用
圧迫ストッキングは、足の静脈に圧を加えることで血液の流れを促進し、逆流を防ぐ効果があります。日中の着用が効果的で、症状の悪化を防ぐ補助になります。
定期的な運動
ウォーキングや軽いストレッチ、ふくらはぎの筋トレ(かかとの上げ下げ)は、血流を促し、むくみや重だるさの軽減につながります。
休息と足の屈伸
1時間に1回は座っている姿勢を崩し、足首の回転や屈伸を行いましょう。立ち仕事の方も、休憩中に数分足を上げるだけで血流が改善します。
健康的な食事と体重管理
肥満は静脈にかかる圧力を増加させ、症状悪化の原因となります。塩分や脂肪を控え、野菜や水分をしっかりとることで循環の改善が期待されます。
下肢静脈瘤があるとこんな支障も…
- 長時間歩いたり立った後に強いだるさ・足の腫れ
- 仕事後に靴がきつくなる
- 旅行や運動を避けるようになる
- 皮膚が黒ずんだり、湿疹・潰瘍ができて外出しづらい
症状が進んでいるサインとは?
以下のような症状がある場合は、セルフケアだけでなく、医療機関での精密検査と治療が必要です。
- 足の血管がボコボコと浮き出ている
- 夜間のこむら返りが頻繁
- 色素沈着(茶色や黒ずみ)
- 湿疹や皮膚の硬化、潰瘍
目黒外科のご案内
目黒外科は、下肢静脈瘤レーザー治療件数で日本最多(2020年〜)の専門クリニックです。完全予約制で、平日がお忙しい方でも安心の日曜診療対応。
エコー検査による正確な診断と、症状・ライフスタイルに応じた最適な治療法をご提案いたします。
よくある質問(FAQ)
Q1. 座り仕事でも下肢静脈瘤になりますか?
A. はい。座りっぱなしも血流が停滞するためリスクがあります。定期的に足を動かすことが大切です。
Q2. 弾性ストッキングはいつ履けば良いですか?
A. 起床してすぐに着用し、日中の立ち仕事・外出時などに使用してください。就寝時は通常不要です。
Q3. 病院ではどのような検査をしますか?
A. 超音波(エコー)検査で、逆流の有無や血管の状態を正確に診断します。当院ではその場で結果説明・治療提案まで行います。