足のむくみ・足のだるさ・足の疲れ・足の痛みでお悩みの看護師さん必見!
看護師の皆さん、いつもお仕事お疲れ様です。当院には多くの看護師さんが患者さんとして来院されます。
多くの看護師さんは、足のむくみ・足のだるさ・足の疲れ・足の痛みなど、立ち仕事で足を酷使していることによるお悩みを抱えていらっしゃいます。
立ち仕事だとなぜ足のむくみ・足のだるさ・足の疲れ・足の痛みが生じるの?
答えは血液とリンパの流れにあります。足の静脈には血液が、リンパ管にはリンパ液が流れています。
血液もリンパ液も、どちらも心臓に向かって流れていきます。
この時その妨げになるのが地球の重力です。
重力に逆らって血液やリンパ液が心臓に向かっていくためには3つの条件が必要です。
血液やリンパ液が心臓に向かって流れていくために必要な3条件
血液やリンパ液を- 吸い上げる力
- 押し上げる力
- 重力で落下しないようにする仕組み
①血液やリンパ液を吸い上げる力
それは呼吸の力です。息を吸うときは血液やリンパ液は吸い上げられていきます。
これはストローを使ってジュースを飲む時を想像していただくと分かりやすいと思います。
②血液やリンパ液を押し上げる力
これはふくらはぎの筋肉が担当します。「足は第2の心臓」と呼ばれますが、主にふくらはぎの筋肉のことを指します。
ふくらはぎの筋肉は心臓と同じように、強力な力で足の静脈をプレスします。
ちょうどマヨネーズを押し出すようなイメージです。
その結果、足の静脈にたまっていた血液は重力に逆らって上に向かって流れていきます。
③血液やリンパ液が重力で落下しないようにする仕組み
これは静脈やリンパ管に備わっている逆流防止弁です。弁は上向きにしか開きませんので、重力によって下に逆流することを防いでくれます。
長時間立ちっぱなしの業務を続けるとどうなる?
仕事で長時間立ちっぱなしでいると、ふくらはぎの筋肉をあまり動かしません。その結果、足の静脈やリンパ管には血液やリンパ液が滞り、たまってしまいます。
ここで問題です。
Q. 足の静脈はどれくらいの時間でパンパンになるでしょうか?
① 1時間
② 30分
③ 3分
④ 30秒
正解は・・・④ 30秒です!
下のグラフをご覧ください。
青線で描かれたグラフが静脈内の血液量(Volume)です。
10秒間で10回かかと上げをするか、10秒間歩き回ると30%まで下がります。
そのあとじっと立ったままでいると、足の静脈内の血液量は元の量に戻ってしまうのです。
ですから、理論的には30秒に1回ふくらはぎの筋肉を動かさなければ、足の静脈において血液の流れは滞るというわけです。
人はなぜ足が疲れるとしゃがみたくなるのか?
長時間すっと立ちっぱなしで足が疲れてくると、しゃがみたくなりますよね?仕事中にしゃがむ事が出来ない人はさりげなく背伸びの運動をしたり、アキレス腱を伸ばしたりします。
これはふくらはぎの筋肉を動かすことによって、足の静脈に滞っている血液を押し出しているのです。
しかし、仕事中に足の運動を意識的に行うことは難しいと思います。
そこでお勧めなのが弾性ストッキング(着圧ソックス)です。
弾性ストッキング(着圧ソックス)のススメ
弾性ストッキング(着圧ソックス)は、医療用に作られたストッキングです。ちょっときつめの靴下をイメージしていただくと良いかもしれません。
このストッキングのきつさが大切で、この圧力が足のふくらはぎを圧迫して血液やリンパ液の流れを促進してくれます。
弾性ストッキングには色々なタイプがありますが、ふくらはぎが圧迫されていることがポイントですので、どのタイプでも結構です。
一番履きやすいという点で、ハイソックスタイプをご使用になる方が多いです。
弾性ストッキング(着圧ソックス)はいつ履けばいいの?
患者さんの中で、市販の着圧ソックスを夜だけ履いているという方がいらっしゃいますが、大切なことは
弾性ストッキング(着圧ソックス)は起きている時に履くことで最も効果を発揮するということです。
起きている時は心臓が上で足が下、という位置関係にあります。だから足に血液が溜まるのです。
夜寝ている時は心臓の高さと足の高さは同じになりますので、血液は自然と上半身の方へと流れていきます。
だから夜むくんでいた足も、翌朝にはスッキリしているのです。
何も対策をしないでいると下肢静脈瘤になりやすくなります
長時間の立ち仕事をしていてなかなか対策が取れないでいると、足の静脈の逆流防止弁が伸びてしまい、きちんと閉じなくなってきます。すると、血液が重力に負けて下に逆戻りしてきます。
このような状況になると、下肢静脈瘤という病気を発症します。
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