在宅勤務で進行する足の静脈瘤とは?デスクワーク中の予防と対策を専門医が解説

座りっぱなしで足がつらい…テレワークで悪化する下肢静脈瘤の対策と治療法

この記事は下肢静脈瘤専門クリニック「目黒外科」院長 齋藤陽 医師が監修しています。

足の静脈瘤とは?

足の静脈瘤は、血液が逆流して血管が膨らみ、足にくねくねとした青い血管が浮き出る状態です。長時間の座りっぱなしや立ちっぱなしがリスク因子となり、特に在宅勤務やリモートワークの普及で座り続ける時間が増えると、足の血流が悪化して症状が進行する恐れがあります。

下肢静脈瘤の画像

在宅勤務と足の静脈瘤の関係

テレワークでは通勤や立ち歩きの機会が減り、デスクに座りっぱなしの時間が長くなる傾向があります。この「動かない生活習慣」が、静脈の血流を妨げ、足に血液が滞留しやすくなります。その結果、静脈瘤が悪化したり、新たに発症したりするリスクが高まるのです。

自宅でできる!静脈瘤の予防と対策

  • 1時間ごとに立ち上がる: ストレッチやつま先立ちで血流を促進。
  • 椅子・デスクの高さ調整: 脚を圧迫しない正しい姿勢を維持。
  • 足を高くする: フットレストやクッションで血液の戻りをサポート。
  • 水分補給を忘れずに: 血流を保ち、血栓予防にもつながります。
  • 弾性ストッキングの着用: 在宅中も医療用ストッキングで予防効果UP。

テレワーク中におすすめの運動習慣

以下のような軽い運動を日常に取り入れることで、血流改善に役立ちます:
  • ウォーキング: 昼休みや夕方に近所を10〜20分歩く習慣を。
  • 足首・ふくらはぎのストレッチ: 椅子に座ったままでも可能。
  • ヨガ: 自宅でもできる血流改善+リラックス効果。

症状が進行したときの治療法

足の静脈瘤が悪化した場合、以下のような治療法が選択肢になります:
  • 硬化療法: 軽症例に有効。薬剤で血管を閉鎖。
  • レーザー治療・高周波治療: カテーテルで血管内を熱処理して閉鎖。
  • グルー治療: 接着剤で血管を閉じる方法。傷跡が残らず人気。
【関連記事】下肢静脈瘤の手術方法|レーザー治療・グルー治療・硬化療法の違いとは?

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よくある質問(FAQ)

Q1. テレワーク中に足がむくむのは静脈瘤のサイン?
A. 足のむくみは静脈瘤の初期症状であることがあります。頻繁に続くようであれば専門医の診察を受けましょう。
Q2. 在宅勤務中でも弾性ストッキングを履いた方がいいですか?
A. はい。立ち仕事でなくても、座り続けるだけで静脈瘤は悪化します。圧迫療法は効果的です。
Q3. どのタイミングで病院に行けばいいですか?
A. 足の血管が浮き出る、むくみやだるさが続く、皮膚に変化がある場合は早めに受診してください。