弾性ストッキングのすすめ:下肢静脈瘤予防と治療のための第一歩

弾性ストッキングのすすめ:下肢静脈瘤予防と治療のための第一歩

弾性ストッキング(または着圧ソックス)は、下肢静脈瘤の予防と治療において重要な役割を果たします。このブログでは、弾性ストッキング(着圧ソックス)の効果、選び方、そして正しい使用方法について解説します。

弾性ストッキング(着圧ソックス)とは何か?

弾性ストッキング(着圧ソックス)は、足に適度な圧力を提供することで血液循環を促進し、足のむくみやだるさなどの症状を軽減するための医療用に作られたソックスです。

足首にかかる圧力が最も高く、ふくらはぎの方が圧力が弱くなっています。圧力が上に行くにしたがって段階的に弱くなるよう、糸が編み込まれています。そのため、血液やリンパの流れが心臓の方へ向かうよう助けてくれる効果があります。履いてみると、まるでマッサージを受けているような感覚が得られると思います。

弾性ストッキング(着圧ソックス)の効果

弾性ストッキング(着圧ソックス)には以下のような効果があります。

1. 血液循環の改善: 圧力によって静脈の血が心臓に戻るのを助け、血液循環を促進します。
2. むくみの軽減: 下肢のむくみを抑えることができ、長時間の立ち仕事や座りっぱなしの作業が多い方にも効果的です。
3. 足の重だるさや痛みの軽減: ストッキングの圧力差がマッサージ効果を生むため、足の重だるさや痛みを軽減します。

弾性ストッキング(着圧ソックス)の種類

弾性ストッキング(着圧ソックス)にはハイソックスタイプ・ストッキングタイプ・パンストタイプの3種類があります。

(左からハイソックスタイプ・ストッキングタイプ・パンストタイプ)

どのタイプを履くかは好みで構いませんが、ふくらはぎが圧迫されていることがポイントですので、履きやすさと価格面から考えるとハイソックスタイプを履く方が最も多いです。スカートを履くときにハイソックスだとちょっと・・・という方や、冬は暖かいほうがいいという方はストッキングタイプを選ばれます。パンストタイプは履きにくく価格も高いため、選ばれる方はあまりいらっしゃいません。

つま先があるものと、つま先のないオープントゥータイプがあります。基本はつま先があるものですが、水虫や外反母趾がある方、暑がりな方はつま先のないタイプを選ぶことがあります。つま先のないタイプは履いているうちにストッキングの先端が足の甲に食い込んで痛くなってくるので、その時はストッキングの先端をつま先の方へ引っ張って対応する必要があります。

弾性ストッキング(着圧ソックス)の選び方のポイント

– 圧力の種類: 医療用の弾性ストッキング(着圧ソックス)は圧力のレベルが異なります。圧力の強さによって弱圧・中圧・強圧の3タイプがあります。基本は中圧ですが、高齢で一人ではなかなか履きにくいという方は弱圧でも構いません。
– サイズ: 正確なサイズ選びが非常に重要です。サイズが合わないと適切な圧力が得られないだけでなく、逆に不快感を与えることがあります。足首とふくらはぎの太さを測って、ご自身のサイズに合うものを選びましょう。
– 素材: 皮膚に直接触れるものなので、通気性がよく、肌に優しい素材を選ぶことが望ましいです。

弾性ストッキング(着圧ソックス)の正しい使用方法

1. 着用のタイミング: 朝、起床後は足が最もむくんでいない状態です。この時に着用するのが最も効果的です。
2. 着用方法: 足を通してから、全体に圧力が均等に分散するように丁寧に引き上げてください。
3. 洗濯と保管: 毎日洗濯して清潔に保つことが重要です。洗濯ネットに入れて洗い、直射日光を避けて保管することで、弾性を長持ちさせることができます。

まとめ

弾性ストッキング(着圧ソックス)は、下肢静脈瘤の予防と症状緩和に役立つ重要なツールです。正しい選び方と使用方法を守ることで、その効果を最大限に引き出すことができます。日々の生活において、弾性ストッキング(着圧ソックス)を活用し、健康的な足を保つ一歩としてください。