
【医師監修】放置すると危険?下肢静脈瘤が招く3つの重大リスクと治療の重要性
「足の血管が浮き出てきたけど、特に痛みもないし大丈夫かな?」と思っていませんか?しかし、下肢静脈瘤を放置すると、深刻な健康リスクを招く恐れがあります。ここでは、放置による代表的な合併症と、早期治療の重要性を専門医の視点から解説します。下肢静脈瘤を放置するとどうなる?
1. 血栓性静脈炎
静脈瘤の内部では、血液の流れが滞りやすくなっており、その状態が続くと血液が固まり「血栓」が形成されることがあります。
この血栓が炎症を伴って血管内に生じた状態を「血栓性静脈炎(けっせんせいじょうみゃくえん)」といい、突然の強い痛み・皮膚の赤み・ふくらはぎの腫れや熱感を伴って発症します。
特に中高年や長時間立ち仕事をしている方では、この合併症が見逃されやすく、放置すると血栓が深部静脈にまで広がり、「深部静脈血栓症(DVT)」を引き起こすことが稀にあります。
DVTは、肺に血栓が飛ぶと命に関わる肺塞栓症(エコノミークラス症候群)に進展するリスクがあるため、早急な診断と治療が必要な状態です。
血栓による急性症状を防ぐためにも、下肢静脈瘤は「見た目だけの問題」ではなく、医学的にきちんと評価・管理するべき疾患です。

2. うっ滞性皮膚炎
下肢静脈瘤によって静脈の弁が壊れ、血液が逆流することで、皮膚の血流が慢性的に滞ります。その結果、足首まわりやふくらはぎの皮膚に茶褐色の色素沈着(黒ずみ)や、かゆみ、湿疹といった症状が現れます。
この状態が進行すると、皮膚のバリア機能が低下し、わずかな刺激でもかぶれや炎症が起こりやすくなります。
特に冬場は乾燥によって悪化しやすく、掻き壊しから傷ができたり、感染症を引き起こすリスクもあります。
こうした症状は見た目だけでなく、日常生活における不快感やストレスの原因となるため、早期の診察・治療が大切です。

3. 皮膚潰瘍
静脈瘤を放置して重症化すると、皮膚の血流が著しく低下し、やがて皮膚が壊死して穴が開き、「静脈性潰瘍」と呼ばれる難治性の傷が形成されます。この潰瘍は一度できると非常に治りにくく、数ヶ月から年単位での根気強い治療が必要になります。
傷口から感染を起こすリスクもあり、日常生活の質(QOL)を大きく損なう原因にもなります。
そのため、こうした深刻な状態になる前に、早期に適切な治療を受けることが非常に重要です。

こんな症状があれば要注意!
- 朝方や夜間に足がつって目が覚める(こむら返り)
- 夕方になると足が重だるくなる
- 足首周辺に黒ずみや色素沈着が見られる
- 皮膚がかゆかったり、むくみが気になる ――こうした症状は、静脈瘤が進行しているサインかもしれません。
これらの不調は「年齢のせい」や「疲労のせい」と見過ごされがちですが、放置すると血流障害が悪化し、うっ滞性皮膚炎や皮膚潰瘍などの合併症を引き起こすリスクもあります。
症状に心当たりがある方は、早めに血管外科専門医による診察・エコー検査を受けることをおすすめします。
早期治療の3つのメリット
- 治療が簡単・身体の負担が少ない 最新のレーザー治療やグルー治療は日帰りで可能。痛みや傷跡も最小限です。
- 日常生活への支障が少ない 治療後すぐに歩行可能で、翌日から通常生活へ戻れます。
- 美容的な改善効果 血管の浮き・黒ずみが目立たなくなり、見た目にも自信が持てるように。
まとめ:早めの受診でリスクを回避しましょう
「年齢のせいかな」「ちょっと疲れただけかも」と症状を見過ごしてしまう方は少なくありませんが、静脈瘤の初期サインを放置すると、症状は徐々に進行し、皮膚トラブルや血栓などのリスクが高まることもあります。
足に少しでも違和感がある方は、早めの受診が症状の悪化を防ぐ第一歩です。
目黒外科では、皮膚を切らずに治療できる「レーザー治療」や「グルー治療」など、身体への負担が少ない日帰り手術を導入しており、術後はすぐに歩いて帰宅でき、翌日から普段通りの生活が可能です。
「切らない」「縫わない」「痛くない」静脈瘤治療で、あなたの足を健やかに保ちましょう。
目黒外科では、皮膚を切らない日帰り治療で下肢静脈瘤の進行を防ぎます。
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