足の傷が治らないのは血管の病気?下肢静脈瘤が関与する傷の特徴と治療法を専門医が解説

足の傷がなかなか治らない方へ|下肢静脈瘤が関係している可能性と治療法を専門医が解説

この記事は下肢静脈瘤専門クリニック「目黒外科」院長 齋藤陽 医師が監修しています。

足の傷がいつまでも治らず、軟膏を塗り続けているのに改善しない…そんな症状でお悩みの方は、下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)という血管の病気を一度疑ってみてください。

傷が治りにくい理由|下肢静脈瘤とは

血流が悪いと皮膚は治らない

下肢静脈瘤とは、足の静脈にある逆流防止弁が壊れ、血液が心臓に戻れず足に溜まってしまう病気です。血液がうまく流れないことで、皮膚の再生に必要な酸素や栄養が届かず、傷の治癒が遅くなります。

このような症状があれば要注意

以下のような症状がある方は、下肢静脈瘤の可能性があります。
  • 足首やすねにできた傷がなかなか治らない
  • 皮膚が茶色く変色している
  • 足がだるく、夕方にむくみやすい
傷が治らない静脈瘤の症例 茶色く変色した皮膚の例 静脈瘤による難治性の傷

進行すると潰瘍へ|早期診断の重要性

初期段階の下肢静脈瘤は見た目だけの問題に見えることもありますが、進行すると皮膚が黒ずんだり硬くなったりし、最終的には潰瘍(かいよう)と呼ばれる皮膚の穴があく状態に至ることもあります。

その状態になると、軟膏などの表面的な治療だけでは対処できず、血管から治す治療が必要になります。

治療法と改善例

当院では、下肢静脈瘤の原因となる静脈を閉じることで、皮膚の血流を改善し、傷の治癒力を高める治療を行っています。

圧迫療法

専用の医療用弾性ストッキングを使用し、静脈にかかる圧力を調整します。

血管内レーザー治療

カテーテルを使って静脈の内側からレーザーで焼灼し、血液の逆流を止める治療法です。皮膚を切開しないので傷跡が目立たず、日帰り(通院)で治療が可能です。

レーザー治療で改善した傷

患者さまの声

「皮膚科でずっと薬を出されていましたが、半年以上治らず悩んでいました。こちらで静脈瘤の治療を受けたところ、数週間で傷がふさがって本当に驚きました!」(60代女性・品川区)
「小さな傷がいつまでもジュクジュクして治らず、日常生活にも支障が出ていました。レーザー治療後はみるみる改善し、もっと早く相談すればよかったと思いました。」(70代男性・世田谷区)

よくある質問(FAQ)

Q1. 足の傷が何週間も治らないのは異常ですか?

A. はい、3か月以上改善しない傷は何らかの基礎疾患が疑われます。血流障害があると皮膚の回復が遅れます。

Q2. 軟膏を塗っても治らないのですが、どうすれば?

A. 下肢静脈瘤が原因の場合、表面的な治療では治癒が難しく、血管治療が必要になることがあります。

Q3. 下肢静脈瘤の手術は入院が必要ですか?

A. いいえ。ほとんどのケースで日帰り手術(通院治療)が可能で、術後すぐに歩いて帰宅できます。

まとめ:皮膚科で治らない足の傷は、血管外科へ

治らない足の傷の背景には、静脈の逆流による血流障害が潜んでいることがあります。下肢静脈瘤が原因であれば、軟膏では改善せず、血管の治療こそが根本的な解決になります。

足首・すねの傷が長引いている方は、ぜひ一度血管の状態を専門医に診てもらうことをお勧めします。
目黒外科では、血管エコーによる正確な診断と、切らない・縫わない下肢静脈瘤治療を行っています。
傷の原因がわからずお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。

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