写真で見る症状と対策: 下肢静脈瘤とうっ滞性皮膚炎
皆さんこんにちは。下肢静脈瘤専門クリニック・目黒外科院長の齋藤陽です。
このブログを読んでくださっているみなさんは「下肢静脈瘤」「うっ滞性皮膚炎」という病気の名前を聞いたことがありますか?
これらは足の病気で、見た目の問題だけでなく、やっかいな皮膚トラブルを引き起こすことがあるので是非知っておいていただきたいと思います。

下肢静脈瘤とは

まず、「下肢静脈瘤」って何?という話から始めましょう。
下肢静脈瘤は、足の静脈(血液が心臓に戻る管)が太くなって、うねうねとした形になる病気です。なぜそうなるかというと、血液がうまく心臓に戻らなくて、足の静脈に血液がたまってしまうからなんです。
特に立ち仕事をしている人や、長時間同じ姿勢でいる人に多いです。他にもお父さんやお母さんが下肢静脈瘤で手術をしたことがある人や、出産回数の多いお母さんなどがこの病気になりやすいです。

うっ滞性皮膚炎

次に、「うっ滞性皮膚炎」ですが、これは下肢静脈瘤が進行すると起こることがあります。
足に血液が溜まると、肌に十分な栄養や酸素が届かなくなって、肌が赤くなったり、かゆくなったりします。最終的には、肌が硬くなったり、色が茶色や黒っぽく変わったりすることも。これが「うっ滞性皮膚炎」です。
では実際の写真で見ていきましょう。

この写真の様に皮膚の黒ずみが見られます。これを色素沈着といいます。血液中の鉄の一種であるヘモジデリンという物質が皮膚に溜まってしまう事で起こります。色素沈着が起こりやすい部位はくるぶしの上、すねの下の方に見られることが多いです。
では、次の写真を見てみましょう。

この写真の患者さんは皮膚の色素沈着だけでなく、湿疹かゆみで皮膚をかき壊してしまったあとが見られます。皮膚がかゆくて搔きむしってしまったそうです。うっ滞性皮膚炎で皮膚のかゆみがある患者さんの特徴としては、かゆみ止めの塗り薬が効きにくいため、経過が長くなってしまうことが挙げられます。しかも、搔き壊してしまった皮膚はなかなか治りません。そして、ついには・・・

皮膚の血流が悪いため、ちいさな傷がなかなか治りにくいだけでなく、この写真のように皮膚潰瘍になってしまうケースもあります。
でも心配しないでください。早めに治療すれば潰瘍は治ります。まずは専門医を受診しましょう。

うっ滞性皮膚炎の事なら下肢静脈瘤専門クリニックの目黒外科にご相談ください

このブログでは、下肢静脈瘤やうっ滞性皮膚炎の写真も載せているので、自分の足が心配な人はチェックしてみてください。また、これらの病気についてもっと知りたい人は、まずは専門医に相談するのが一番の近道です。
今回ご紹介した「うっ滞性皮膚炎」の症状や写真を見て、「あれ、自分の足と似ているかも…?」と感じた方は、早めに専門医へ相談することをおすすめします。
うっ滞性皮膚炎は放っておくと症状が悪化することもありますので、自己判断は禁物です。下肢静脈瘤の治療を専門とする目黒外科では、患者さま一人ひとりの症状に合わせた丁寧な診察・治療を行っています。
気になる方は、どうぞお気軽にご相談くださいね。