【Q&A】下肢静脈瘤の手術を強引に勧められた場合、どうしたらいい?

下肢静脈瘤の手術を強引に勧められた場合、どうしたらいい?

下肢静脈瘤専門クリニック・目黒外科院長の齋藤陽です。下肢静脈瘤の患者さんの中には「他のクリニックに行ったら強引に手術の予約を入れられてしまって、特に何の説明もなくて不信に感じたので目黒外科に来た」という方が時々いらっしゃいます。

下肢静脈瘤の治療において、手術は一つの選択肢に過ぎません。手術を強引に勧められた場合は、慎重に対応することが大切です。優れた専門医は、患者さんの状態を十分に把握したうえで適切な治療方法を提案します。

まず、下肢静脈瘤の治療には弾性ストッキングによる圧迫療法や注射治療である硬化療法、カテーテルにより静脈瘤を焼いてしまう血管内焼灼術、医療用接着剤で静脈瘤を詰めてしまう血管内塞栓術(グルー治療)など、さまざまな方法があります。優れた専門医は、これらの治療法のメリットとデメリットを患者さんに分かりやすく説明し、その人の症状や生活スタイル、ご本人の希望を踏まえて最適な治療法を提案するものです。

手術を強引に勧められた場合の対処法

もし、クリニックで手術を強引に勧められた場合は、以下の対処法をお勧めします:

1. セカンドオピニオンを求める:他の専門医に相談して、異なる視点から治療方法を検討してもらうことが重要です。

2. 治療の目的と手術の必要性を確認する:手術が本当に必要なのか、その理由を明確に説明してもらいましょう。また、治療の目的が症状の改善なのか、それとも美容目的なのかによっても治療の選択肢は異なります。

できれば手術の必要性について文書にしてもらうとセカンドオピニオンの際に参考資料になりますし、怪しい医者は自分がやましい事をしている自覚があるので証拠が残ることを嫌がります。文書にすることを嫌がる医者なら速やかに帰りましょう。

3. 十分な説明と情報提供を求める:手術のリスクや回復期間、費用など、手術に関する十分な情報を提供してもらうことが重要です。

4. 自分自身で情報を収集する:医者の言いなりにならないようにインターネットや専門書などを通じて、下肢静脈瘤の治療に関する情報を収集し、自分自身で知識を深めることも大切です。

優れた専門医は、患者さん一人ひとりの状態を丁寧に診察し、治療方法についてわかりやすく説明します。また、患者さんの意向を尊重し、一緒に最適な治療計画を立てます。手術を強引に勧めることなく、患者さんが納得できる治療を提供することが、優れた専門医の役割です。

下肢静脈瘤の治療に関して不安や疑問を感じた場合は、遠慮なく医師に相談し、納得のいく治療を受けることが大切です。