布団の中で体を伸ばすと足がつるあなたへ|下肢静脈瘤との関係と正しい対策
この記事は下肢静脈瘤専門クリニック「目黒外科」院長 齋藤陽 医師が監修しています。
夜、布団の中で体を伸ばした瞬間に足がつる──この鋭い痛みに悩まされている方は多いのではないでしょうか?「こむら返り」とも呼ばれるこの現象の原因は、単なる筋肉疲労や冷えだけではありません。下肢静脈瘤という血管の病気が隠れていることもあるのです。本記事では、寝ているときに足がつる原因とその対策、そして下肢静脈瘤との関係について詳しく解説します。
寝ていると足がつる原因は?
- 筋肉の疲労:日中の立ち仕事や運動で筋肉が疲労し、夜間に突然収縮して痛みを引き起こす。
- 電解質の不均衡:カリウム・マグネシウム・カルシウム不足による神経伝達の乱れがけいれんを誘発。
- 冷え:冬場やエアコンによる冷えで血流が悪化し、筋肉が硬直しやすくなる。
- 血行不良・下肢静脈瘤:脚の血液が逆流し、酸素や栄養が筋肉に届かず、老廃物が蓄積することがこむら返りを引き起こす。
こむら返りを防ぐための対策と注意点
- 就寝前のストレッチ:ふくらはぎや足の裏をやさしく伸ばして筋肉をリラックス。足がつったときは慌てずゆっくりと伸ばす。
- 足を温める:湯たんぽや足湯で冷え対策。水で冷やすと逆効果なので注意。
- 芍薬甘草湯の服用:漢方薬「芍薬甘草湯」は即効性があり、こむら返りの予防・対処に有効。
- 下肢静脈瘤の検査と治療:頻繁に足がつる場合、下肢静脈瘤の可能性があるため、専門医の診察を受けましょう。症状が進行すると色素沈着・潰瘍のリスクもあります。
よくある質問(FAQ)
- Q. 夜中や明け方によく足がつるのですが、病気の可能性はありますか?
- A. 筋肉疲労や冷えのほか、下肢静脈瘤など血流障害が隠れていることもあるため、頻繁に起きる場合は受診をおすすめします。
- Q. こむら返りと下肢静脈瘤の関係は?
- A. 下肢静脈瘤では血液がうまく戻らず、筋肉に酸素や栄養が届きにくくなり、こむら返りを引き起こしやすくなります。
- Q. 下肢静脈瘤は治療で改善しますか?
- A. はい。レーザー治療や圧迫療法で症状の改善が期待でき、足のつりも緩和されることが多いです。
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まとめ
布団の中で体を伸ばしたときに足がつる──その原因は筋肉疲労や電解質の不足、冷えだけでなく、下肢静脈瘤などの血行障害が関係している可能性もあります。特に頻繁にこむら返りを経験している方は、血管の状態を一度専門医に診てもらうことをおすすめします。
こむら返りが気になる方へ
目黒外科では、下肢静脈瘤に関してのご相談を何でも受け付けています。お気軽にご相談ください。