男性の下肢静脈瘤対策|症状・原因・治療法を専門医がわかりやすく解説
はじめに:男性にも多い静脈瘤、見逃していませんか?
「足がだるい」「血管が浮いている気がする」…そんな症状があっても、「疲れかな」と放置していませんか?
下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)は女性に多いと思われがちですが、実は男性にも起こる病気です。特に立ち仕事や運動不足が多い方は要注意。

下肢静脈瘤の画像
本記事では、下肢静脈瘤専門医・目黒外科の齋藤院長が、男性に特有の原因や症状、予防・治療法をわかりやすく解説します。
男性に多い下肢静脈瘤の原因と症状
男性に特有の発症要因
- 長時間の立ち仕事・座り仕事
接客業、製造業、オフィスワークなどで同じ姿勢を続けると、血液が下半身に滞留しやすくなります。 - 運動不足
筋肉が血液を心臓に戻すポンプの役割を果たしますが、運動が不足すると血流が悪化します。 - 体重増加
男性は年齢とともに内臓脂肪が増えやすく、体重増加が下肢への負担を増大させます。
主な症状
- 脚のむくみや重だるさ(特に夕方以降に症状が強くなる)
- 静脈の浮き上がりやくも状の血管(皮膚表面に浮き出て見える)
- こむら返り(就寝中にふくらはぎがつる)
- かゆみや痛み(進行すると皮膚炎を引き起こすことも)
男性が実践すべき下肢静脈瘤の予防・セルフケア
- 適度な運動を習慣にする
ウォーキングやストレッチ、階段の上り下りなど、ふくらはぎの筋肉を使う運動が効果的です。1日30分の軽い運動を心がけましょう。 - 弾性ストッキングの活用
医療用の弾性ストッキングは、血流を促進し静脈瘤の進行を抑える効果があります。立ち仕事が多い場合は着用を検討してください。 - 体重管理を徹底する
肥満は下肢への負担を増やすため、適正体重を維持することが重要です。バランスの良い食生活と適度な運動を組み合わせましょう。 - 長時間の同じ姿勢を避ける
定期的に立ち上がって軽く体を動かす、または足を組まずに座るなど、血液が滞留しないように工夫しましょう。
進行した下肢静脈瘤には専門医の診察を
初期段階では生活習慣の見直しで改善が見込めますが、症状が進行し痛みやかゆみが強くなってきた場合は医療機関を受診しましょう。
目黒外科では、男性の患者様にも対応した以下の治療法を行っています:
- 硬化療法:静脈に薬剤を注入して血液の逆流を止める方法。軽症例に適用。
- 血管内焼灼術:カテーテルを挿入し、レーザーや高周波で静脈を収縮させる治療。
- グルー治療(血管内塞栓術):医療用接着剤を使い静脈を閉塞する負担の少ない最新治療。
まとめ:男性こそ見逃しがちな静脈瘤。早期対策がカギです
下肢静脈瘤は男性にも起こり得る健康リスクです。放置すると皮膚炎や潰瘍など、生活の質に関わる問題にも発展します。
日頃のちょっとした意識、例えば運動やストッキングの活用が予防につながります。
もし気になる症状があれば、早めに専門医へご相談ください。
目黒外科では男性の静脈瘤診療にも対応しております。
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よくある質問(FAQ)
- Q1. 男性の下肢静脈瘤は重症化しやすいって本当?
- A1. 女性よりも受診が遅れる傾向があり、発見時には進行しているケースも多く見られます。症状が軽いうちに対処することが大切です。
- Q2. 弾性ストッキングはどこで買えばいい?
- A2. 医療機関で適切な圧迫度を診てもらうのが最適です。薬局やオンラインでも購入可能ですが、医師のアドバイスを受けると安心です。
- Q3. ジムでの筋トレは静脈瘤に悪影響ですか?
- A3. 加圧トレーニングは血管に大きな負担をかけるため下肢静脈瘤の方には推奨されませんが、通常の筋力トレーニングやふくらはぎを軽く動かす有酸素運動は予防や血流改善に効果的です。