下肢静脈瘤の人は歩いても大丈夫?歩行の効果と注意点を専門医が解説

下肢静脈瘤の予防方法

【医師監修】下肢静脈瘤は歩いた方がいい?歩行の効果と注意点を専門医が解説

「下肢静脈瘤の人は歩いても大丈夫?」「悪化しないか不安…」という質問を患者さんからよくいただきます。結論から言うと、下肢静脈瘤の予防・改善には“適度な歩行”がとても効果的です。本記事では、その理由や歩く際の注意点、歩行と治療の正しい付き合い方について、目黒外科の専門医が解説します。

下肢静脈瘤とは?

下肢静脈瘤は、足の表在静脈が太く蛇行してしまう病気です。静脈弁の機能が低下し、血液が逆流することで足に圧がかかり、だるさや痛み、腫れなどの症状を引き起こします。

下肢静脈瘤の症例写真(ふくらはぎ)
ふくらはぎに蛇行した静脈が浮き出ている

歩行の効果|下肢静脈瘤の進行を防ぐ理由

1. 筋ポンプ作用が活性化

ふくらはぎの筋肉が動くと静脈を圧迫し、血液を心臓に戻す“ポンプ機能”が働きます。これにより足の血液のうっ滞を防ぎます。

歩行中のふくらはぎの筋ポンプの働き

2. 血流の改善

動くことで足全体の血流が促進され、静脈内の圧力が軽減されます。これにより静脈瘤の進行予防に繋がります。

3. 体重管理にも効果的

運動を続けることで体重をコントロールでき、足の静脈への負担が軽減されます。

どれくらい歩くのが理想?

目安としては1日30分程度のウォーキング。時間が取れない方は10分×3回など、複数回に分けても効果があります。

歩く際の注意点

  • 痛みがあるときは無理をしない:症状が強い日は医師に相談を。
  • クッション性のある靴を選ぶ:足に優しいスニーカーやウォーキングシューズを。
  • 弾性ストッキングの併用:歩行中に段階的着圧ソックスを着用するとより効果的です。

歩行時の弾性ストッキング着用イメージ

患者さんの声

「歩くと足がラクになるって本当でした」

50代女性:通勤時に1駅分歩くようになってから、夕方の足のむくみがかなり改善。目黒外科での指導を受けて正しい歩行習慣を身につけました。

FAQ:よくある質問

Q. 静脈瘤があっても毎日歩いて大丈夫ですか?
A. はい、歩くことは下肢静脈瘤悪化予防として推奨されます。ただし痛みが強い日は無理せず医師に相談を。
Q. 歩くと悪化することはありませんか?
A. 適切な靴と弾性ストッキングを併用すれば、歩行で悪化することはありません。
Q. 運動が苦手ですが、他の方法は?
A. 自転車こぎや室内の軽いストレッチでも代用可能です。詳しくは医師にご相談ください。

まとめ

下肢静脈瘤に対して、歩行習慣は非常に有効です。弾性ストッキングを活用しながら、自分に合ったペースで運動を取り入れましょう。不安がある方は、専門医による診断を受けて、適切な運動指導を受けることが大切です。

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目黒外科 下肢静脈瘤 専門治療

監修:医療法人社団トリプルウィン 目黒外科 院長・血管外科医 齋藤陽

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