【専門医が教える】足がだるい・重い原因はこれ!立ちっぱなし対策完全ガイド
【必見】立ちっぱなしで感じる疲労の原因と即効解消法
はじめに
長時間立ちっぱなしの仕事をしていると、足がだるくなったり、ふくらはぎがパンパンに張ったりすることはありませんか?
「最近、夕方になると足が重くてつらい」と感じている方は、疲労が蓄積しているサインかもしれません。
この記事では、立ちっぱなしによる足の疲労の原因と、自宅で簡単にできる解消法をご紹介します。
すぐに実践できる方法ばかりなので、今日から足の疲れとさよならできるかもしれません。
【なぜ立ちっぱなしで足が疲れるのか?】
ふくらはぎは「第2の心臓」
立ち仕事で足が疲れる原因は、足を動かさないことにあります。ふくらはぎは「第2の心臓」と言われている事をご存じですか?
人間の足は、動かすことで血流が良くなります。特にふくらはぎの筋肉は足の静脈をギューッと押すので、血液を心臓に押し戻すのに大きな役割をしています。
立ち続けると起こる血流悪化とむくみ
じっと立ちっぱなしの状態ではふくらはぎの筋肉が動かないので、血液が滞ってしまいます。この状態が長く続くと、老廃物や水分が足にたまり、疲労感やむくみ、さらには痛みまで引き起こすのです。
静脈血が滞るとどうなる?
足の静脈血が滞ると静脈内の圧力が高まります。風船に水をパンパンになるまで入れると風船の中の圧力が高まりますよね。
静脈内の圧力が高まると、血管が拡張してしまいます。この状態を放置すると、やがて下肢静脈瘤ができたり、皮膚の色素沈着やうっ滞性皮膚炎といった皮膚トラブルを引き起こすことがあります。
受診の目安となる症状
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クネクネ曲がった太い血管が足の表面に浮き出ている
そのうえで、以下の症状が1つでも当てはまったら専門医を受診するタイミングです。
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夕方になると足が重だるい
- 寝ている時に足がつる
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足首周辺に色素沈着(皮膚の黒ずみ)がある
【いますぐ試せる!足の疲れを取る3つの簡単ケア】
毎日の仕事終わりに簡単にできる、足の疲労回復ケアを3つご紹介します。
1. かかと上げ下げストレッチ
その場でできる簡単ストレッチです。ふくらはぎのポンプ機能を使い、滞った血流を改善します。
- 肩幅に足を開き、ゆっくりとかかとを上げて5秒キープ
- かかとを下ろしてリラックス
- 10回を目安に繰り返しましょう
2. 足湯でリラックス
40℃前後のお湯に足を10〜15分浸けるだけで、血行がよくなり、足の重さがスッと抜けます。
市販のバスソルトを入れるとより効果的です。
3. ゴルフボールマッサージ
ゴルフボールを1つ床に置き、足裏でコロコロと転がすだけのマッサージです。
足裏の筋膜が刺激され、筋肉の緊張がほぐれやすくなります。
テレビを見ながらでもできるので、習慣にしやすい方法です。
それでも足のだるさ・重さが改善しない場合は弾性ストッキング!
足の疲労回復ケアを3つご紹介しましたが、それでも症状が改善しない場合は医療用の弾性ストッキング(着圧ソックス)を履きましょう。
弾性ストッキングは、下肢静脈瘤の治療や予防に欠かせないアイテムです。ただし、正しい使い方を知らないと十分な効果が得られないため、ここでは大切なポイントを3つに絞ってご紹介します。
① 朝起きたらすぐに履きましょう
弾性ストッキングは、朝起きたらに履くのが基本です。起きてすぐの足は、まだ重力の影響で血液が下にたまっていないため、ストッキングを履くことで効果的に静脈のサポートができます。午後や夕方以降から履くと、すでに足がむくんでしまい、着用しづらくなってしまいます。
② 圧力は「20-30mmHg」程度が目安(医師推奨)
弾性ストッキングには圧迫力の強さに種類がありますが、20〜30mmHg程度の圧力が一般的な治療用の目安とされています。これは医師が推奨する基準であり、適度な圧力によって血液の流れを助け、血管の拡張や血液の滞りを防ぐ効果が期待できます。圧力が強すぎても弱すぎても効果が半減してしまうため、購入時は必ず医師や専門家に相談するようにしましょう。
③ 目黒外科おすすめの弾性ストッキング
弾性ストッキングは多くの繊維メーカーが製造していますが、製品ごとに特徴や着用感に差があります。目黒外科では、数多くの繊維メーカーのアドバイザーを務めてきた経験をもとに、さまざまな製品を実際に評価してきました。
その結果、忖度なしに最も優れていると考える製品が、グンゼの「レッグサイエンス舞」です。
この製品は、日本人体型に合わせたサイズに作られており、履きやすさ、圧迫感のバランス、肌触り、耐久性、縫製のすべてにおいて非常に優れており、患者様にも安心しておすすめできる弾性ストッキングです。
写真提供:グンゼメディカル株式会社
だるさが慢性化しているなら医療機関へ
立ち仕事の方に多い下肢静脈瘤
下肢静脈瘤は、長時間立ったまま仕事をする方に特に多い病気です。
当院でも、飲食業や販売業、看護師さんといった、日常的に立ち仕事をされる方が多く受診されています。
立ち続けることで血液が脚にたまりやすくなり、静脈に負担がかかるため、静脈瘤ができやすくなるのです。
少しでも脚のだるさや血管の浮き出しが気になったら、早めに診断を受けることが大切です。放置すると症状が進行し、皮膚の色素沈着や炎症による湿疹やかゆみなどの皮膚トラブルを引き起こすリスクもあります。
早期発見・早期治療がカギ
下肢静脈瘤は、早期発見・早期治療がとても重要です。
当院では、超音波検査(エコー検査)を用いて血管の状態を正確に診断しています。痛みを伴わない検査なので、初めての方でも安心して受けていただけます。
また、初期段階であれば、生活習慣の改善や弾性ストッキングの着用などで症状を改善できる場合が多いのが特徴です。軽症のうちに適切なケアを行うことで、将来的な悪化を防ぐことができます。
目黒外科での診療の流れ
目黒外科では、初めてご来院される方にもわかりやすく、丁寧な診療を心がけています。
初診時は、まず問診で症状や生活習慣について詳しくお伺いし、次に静脈エコー検査を行って血管の状態を確認します。
検査結果をもとに、医師がその場で診断し、治療が必要な場合はわかりやすくご説明いたします。
治療の選択肢としては、レーザー治療(血管内焼灼術)を中心に、患者様の症状に合わせて最適な方法をご提案します。
すべての治療は、できるだけ負担を少なく、日常生活に早く戻れることを目指して行っています。
【体験談|立ち仕事の疲労をケアした結果】
実際に立ち仕事をしているAさん(40代・女性)は、毎日ふくらはぎのだるさと足裏の痛みに悩まされていました。
足に静脈瘤は認めず、超音波検査でも足の静脈に逆流はありませんでした。
かかと上げストレッチと足湯を毎晩5分ずつ取り入れたところ、「朝の足の軽さが全然違う!」と実感したそうです。ただし、夕方になるとどうしても足のだるさが気になってしまうため、弾性ストッキングを着用するようにしたところ、仕事終わりの足のだるさがかなり楽になったそうです。
ちょっとした習慣が、足のコンディションを大きく変えてくれます。ぜひ、今日から始めてみてください。
まとめ
長時間の立ち仕事や座りっぱなしの生活による足の疲労は、日々のセルフケアでしっかり予防・改善できます。
もしふくらはぎや太ももに血管の浮き出し(静脈瘤)が見られる場合は、下肢静脈瘤の可能性があります。下肢静脈瘤は、自然に治ることはほとんどなく、放置すると症状が進行してしまう病気です。
だるさや重さ、むくみ、血管の膨らみなど、少しでも気になる症状があれば、できるだけ早く下肢静脈瘤の専門医に相談することをおすすめします。
静脈エコー検査を行えば、目に見えない血管の異常も正確に診断することができ、症状に応じた最適な治療法を選ぶことが可能です。
足の違和感を我慢せず、専門クリニックでの早期診断・早期治療を受けましょう。
目黒外科のご紹介
目黒外科(東京都品川区上大崎2-15-18 目黒東豊ビル6階)は、
下肢静脈瘤治療を専門とするクリニックです。
院長は下肢静脈瘤治療ひとすじ28年の専門医で、レーザーカテーテルによる血管内焼灼術は2020年以降5年連続で国内最多の手術件数を誇ります。全国各地はもとより、海外からも手術希望の患者さんが訪れています。
日曜診療もやっています。平日はお仕事で受診するのが難しい方におすすめです。
完全予約制でお待たせしません。診療時間も十分に取っています。専門医が診察から検査、説明、手術まで一貫して行います。
足の疲れやだるさ、むくみが気になる方は、お気軽に目黒駅東口目の前にある目黒外科までご相談ください。
電話番号:03-5420-8080
院長著書のご紹介
目黒外科 院長・齋藤 陽は、下肢静脈瘤に関する本も執筆しています。
『専門医が教える世界一わかりやすい“下肢静脈瘤”の治療と予防』(医学通信社)
本書は下肢静脈瘤の診断から治療まで、わかりやすくまとめた一冊です。下肢静脈瘤に対する理解を深めたい方にもおすすめです。