【医師監修】着圧ソックスは寝るときに履いてもいい?効果と注意点を専門医が解説

弾性ストッキング
  1. 着圧ソックスを寝るときに履いてもよいか迷っている方へ
  2. 着圧ソックスは寝るときに履いてもいい?
    1. 基本的な考え方
  3. 「寝るときに履くとよくない」と言われる理由
    1. 夜間着用に注意が必要な方
  4. 着圧ソックスが効果を発揮しやすいのは日中です
    1. 日中着用がおすすめの方
  5. 着圧ソックスで下肢静脈瘤は治りますか?
    1. 着圧ソックスだけでは不十分なことがあるサイン
  6. 医療用と市販の着圧ソックスの違い
  7. 着圧ソックスの正しい使い方
    1. 1. 朝、むくみが少ない状態で履く
    2. 2. しわを伸ばして履く
    3. 3. 痛み・しびれ・冷感があれば脱ぐ
    4. 4. 夜間使用は目的を明確にする
  8. 黒ずみ・湿疹・かゆみがある場合は、うっ滞性皮膚炎に注意
    1. 足の黒ずみ・湿疹・かゆみがある方へ
  9. 目黒外科の受診をおすすめするケース
    1. 初診予約をおすすめする方
  10. 足の血管がボコボコ浮き出ている方へ
  11. よくある質問
    1. Q. 着圧ソックスは寝るときに履いてもいいですか?
    2. Q. 着圧ソックスは夜より昼に履いた方がよいですか?
    3. Q. 着圧ソックスで下肢静脈瘤は治りますか?
    4. Q. 着圧ソックスを履いてしびれる場合はどうすればよいですか?
    5. Q. 足がむくむだけでも目黒外科を受診できますか?
  12. まとめ|着圧ソックスは日中が基本。血管が浮き出ている方は検査を
  13. 足の血管がボコボコ浮き出ている方へ
  14. 関連記事
      1. 監修:下肢静脈瘤専門クリニック 目黒外科 院長・齋藤 陽

着圧ソックスを寝るときに履いてもよいか迷っている方へ

「着圧ソックスは寝るときに履いてもいいの?」「夜も履いた方がむくみに効くの?」「寝るときに履くとよくないと聞いたけれど本当?」と迷う方は多くいらっしゃいます。

結論からいうと、軽い圧の柔らかい着圧ソックスであれば、寝るときに履いても大きな問題がないことはあります。ただし、むくみ対策や下肢静脈瘤のサポートとして本来効果を発揮しやすいのは、寝ている間ではなく日中の着用です。

就寝中は横になっているため、足と心臓の高さが近くなります。そのため、立っている日中ほど静脈に強い圧がかかりません。むくみや下肢静脈瘤対策としては、基本的に朝から夕方までの日中着用を考えます。

一方で、ふくらはぎ・すね・太ももの血管がボコボコ・クネクネ浮き出ている場合は、下肢静脈瘤の可能性があります。着圧ソックスで様子を見るだけでなく、超音波検査で静脈の逆流を確認しましょう。

※血管が浮き出ておらず、むくみだけ・だるさだけの場合は、下肢静脈瘤以外の原因も考えられます。足の血管がボコボコ浮き出ている方、黒ずみ・湿疹・かゆみがある方は初診での検査をご検討ください。

着圧ソックスは、足のむくみやだるさを軽くするために役立つことがあります。しかし、使い方を間違えると、しびれ、痛み、冷感、圧迫による不快感につながることがあります。特に、医療用の強い圧の弾性ストッキングを寝るときに自己判断で使用すると、圧迫が強すぎることがあります。この記事では、着圧ソックスを寝るときに履いてよいのか、日中と夜間で効果がどう違うのか、下肢静脈瘤がある方はどう使えばよいのかについて、目黒外科 院長・齋藤陽がわかりやすく解説します。


着圧ソックスは寝るときに履いてもいい?

低圧で柔らかい着圧ソックスであれば、寝るときに履いても大きな問題がないことはあります。

ただし、むくみや下肢静脈瘤対策として効果を発揮しやすいのは、基本的には日中です。

日中は、立っている時間や座っている時間が長く、重力の影響で足に血液や水分がたまりやすくなります。着圧ソックスや弾性ストッキングは、この時間帯に足首からふくらはぎへ圧をかけ、足の血液が心臓へ戻りやすくなるように補助します。

一方、就寝中は横になっているため、足と心臓の高さがほぼ同じになります。そのため、日中ほど強い圧迫は必要とされません。

寝ているときの足と心臓の位置関係
寝ているときは足と心臓の高さが近くなり、日中ほど強い圧迫が必要ないことがあります

基本的な考え方

  • むくみ・下肢静脈瘤対策の基本は日中着用
  • 寝るときは低圧・柔らかい製品なら使えることがある
  • 医療用の強い圧のものを自己判断で夜間使用しない
  • しびれ、痛み、冷感が出る場合はすぐに脱ぐ
  • 糖尿病や動脈硬化がある方は医師に確認する

「寝るときに履くとよくない」と言われる理由

「着圧ソックスを寝るときに履くのはよくない」と聞いたことがある方もいると思います。これは、すべての方に当てはまるわけではありませんが、注意すべきケースがあります。

特に、医療用の中圧から高圧の弾性ストッキングを、医師の指導なく夜間に着用すると、圧迫が強すぎることがあります。

サイズが合っていない場合や、しわが寄ったまま履いている場合も、皮膚や血流に負担がかかることがあります。

夜間着用に注意が必要な方

  • 糖尿病で足の感覚が鈍い方
  • 閉塞性動脈硬化症など、足の動脈の血流障害がある方
  • 足が冷たい、色が白い・紫色になる方
  • 足にしびれや強い痛みがある方
  • 皮膚が弱く、傷ができやすい方
  • 医療用の強い圧のストッキングを使っている方

寝ている間に、足がしびれる、痛い、冷たい、色が悪い、締めつけが強いと感じる場合は、すぐに脱いでください。不安がある方は、医師や医療機関で相談してから使用しましょう。


着圧ソックスが効果を発揮しやすいのは日中です

立ち仕事や座り仕事が長くなる日中は、重力の影響で足の静脈に血液がたまりやすくなります。

特に、下肢静脈瘤がある方では、静脈の弁がうまく働かず、足に血液がうっ滞しやすくなります。その結果、夕方になると足がむくむ、だるい、重い、靴がきつい、こむら返りが起こるといった症状が出やすくなります。

この時間帯に着圧ソックスや弾性ストッキングを使用すると、足首からふくらはぎにかけて段階的に圧がかかり、足の血液が心臓へ戻るのを補助します。

弾性ストッキングの圧力による血流サポート
弾性ストッキングは足首からふくらはぎにかけて段階的に圧をかけます

日中着用がおすすめの方

  • 立ち仕事が多い
  • デスクワークで座りっぱなしが多い
  • 夕方になると足がむくむ
  • 足が重だるい
  • 足の血管がボコボコ浮き出ている
  • 下肢静脈瘤による症状を軽くしたい

着圧ソックスで下肢静脈瘤は治りますか?

着圧ソックスや弾性ストッキングは、足のだるさやむくみを軽くするために役立つことがあります。

しかし、下肢静脈瘤そのものを治す治療ではありません。

下肢静脈瘤は、足の静脈の弁が壊れ、血液が足の方へ逆流することで起こります。着圧ソックスは血液のうっ滞を減らす助けにはなりますが、壊れた弁や太くなった静脈を元に戻す治療ではありません。

着圧ソックスだけでは不十分なことがあるサイン

  • 足の血管がボコボコ浮き出ている
  • 血管がクネクネと蛇行して見える
  • 夕方になると足が重だるい
  • 足がむくむ、靴がきつくなる
  • 夜間や明け方に足がつる
  • すねや足首の皮膚が茶色くなってきた
  • 湿疹・かゆみ・皮膚炎がある

これらに当てはまる方は、一度、超音波検査で静脈の逆流を確認することをおすすめします。


医療用と市販の着圧ソックスの違い

着圧ソックスには、市販品と医療用の弾性ストッキングがあります。どちらも足に圧をかける点は同じですが、圧力、目的、サイズ管理が異なります。

項目 市販の着圧ソックス 医療用弾性ストッキング
主な目的 美容、軽いむくみ対策、疲れ対策 下肢静脈瘤、静脈うっ滞、術後管理など
圧力 比較的軽めのものが多い 医療目的に応じた圧力設計
サイズ選び 自己判断になりやすい 足首・ふくらはぎ周径を測定して選ぶ
注意点 締めつけすぎに注意 医師・医療者の指導下での使用が安全

医療用の弾性ストッキングは、サイズや圧力が合っていないと、締めつけが強すぎたり、しわによる圧迫が起きたりすることがあります。高齢の方、糖尿病の方、足の動脈硬化がある方は特に注意が必要です。

関連ページ:弾性ストッキングの効果と選び方


着圧ソックスの正しい使い方

下肢静脈瘤やむくみ対策として使う場合、基本は朝起きてすぐ、足がむくむ前に履くことです。そして、日中に着用し、帰宅後や入浴前に脱ぐのが一般的です。

1. 朝、むくみが少ない状態で履く

朝は足のむくみが少ないため、ストッキングを履きやすく、圧迫も適切にかかりやすい時間帯です。

2. しわを伸ばして履く

しわが寄ったまま履くと、その部分だけ圧が強くかかることがあります。足首や膝裏に食い込みがないように整えましょう。

3. 痛み・しびれ・冷感があれば脱ぐ

着用中に痛み、しびれ、足の冷たさ、色の悪さを感じた場合は、すぐに脱いでください。サイズや圧力が合っていない可能性があります。

4. 夜間使用は目的を明確にする

寝るときに使う場合は、冷え対策や安心感を目的とした低圧で柔らかい製品にとどめるのが無難です。むくみや下肢静脈瘤対策としては、夜間より日中の使用を優先しましょう。


黒ずみ・湿疹・かゆみがある場合は、うっ滞性皮膚炎に注意

足首まわりの黒ずみ、湿疹、かゆみ、皮膚の硬さがある場合は、下肢静脈瘤によるうっ滞性皮膚炎が関係していることがあります。

皮膚症状を伴う下肢静脈瘤では、放置すると色素沈着が残ったり、皮膚炎を繰り返したり、進行すると潰瘍につながることがあります。

足の黒ずみ・湿疹・かゆみがある方へ

うっ滞性皮膚炎と下肢静脈瘤の関係については、以下のページで詳しく解説しています。

うっ滞性皮膚炎・足の黒ずみと下肢静脈瘤の関係


目黒外科の受診をおすすめするケース

目黒外科は、太い血管がボコボコ・クネクネ浮き出る下肢静脈瘤の日帰り手術を専門に行うクリニックです。着圧ソックスの相談だけ、むくみだけ、だるさだけを調べる目的のクリニックではありません。

ただし、次のような症状がある方は、下肢静脈瘤が関係している可能性があります。

初診予約をおすすめする方

  • 足の血管がボコボコ浮き出ている
  • 血管がクネクネと蛇行して見える
  • 足の重だるさ、むくみ、こむら返りがある
  • 立ち仕事の後に足がつらい
  • すねや足首の皮膚が茶色くなってきた
  • 湿疹・かゆみ・皮膚炎がある
  • 過去に下肢静脈瘤の治療を受けたが再発が心配

下肢静脈瘤は、見た目である程度疑うことができます。ただし、治療が必要かどうかを判断するには、超音波検査で静脈の逆流を確認する必要があります。

足の血管がボコボコ浮き出ている方へ

着圧ソックスで様子を見るだけでは、下肢静脈瘤そのものは治りません。太い血管がボコボコ・クネクネ浮き出ている場合は、静脈の逆流が起きている可能性があります。

一度、超音波検査で血管の状態を確認しましょう。

※写真診断は確定診断ではありません。最終的な診断には医師の診察と超音波検査が必要です。
※血管が浮き出ておらず、むくみだけ・だるさだけの場合は、下肢静脈瘤以外の原因も考えられます。


よくある質問

Q. 着圧ソックスは寝るときに履いてもいいですか?

低圧で柔らかい製品であれば、寝るときに履いても大きな問題がないことはあります。ただし、むくみや下肢静脈瘤対策としては、日中の着用が基本です。医療用の強い圧のものを自己判断で夜間に履くことは避けてください。

Q. 着圧ソックスは夜より昼に履いた方がよいですか?

はい。下肢静脈瘤やむくみ対策としては、日中の着用が基本です。立っている時間や座っている時間が長い日中の方が、足に血液がたまりやすいためです。

Q. 着圧ソックスで下肢静脈瘤は治りますか?

着圧ソックスは足のだるさやむくみを軽減する目的で使われますが、下肢静脈瘤そのものを治す治療ではありません。太い血管がボコボコ浮き出ている場合は、超音波検査で治療が必要かどうかを確認しましょう。

Q. 着圧ソックスを履いてしびれる場合はどうすればよいですか?

すぐに脱いでください。サイズが合っていない、圧力が強すぎる、しわが寄っている、動脈の血流障害があるなどの可能性があります。繰り返す場合は医療機関で相談しましょう。

Q. 足がむくむだけでも目黒外科を受診できますか?

目黒外科は、太い血管がボコボコ・クネクネ浮き出る下肢静脈瘤の日帰り手術を専門に行うクリニックです。血管が浮き出ておらず、むくみだけの場合は、内科的な原因など下肢静脈瘤以外も考えられます。足の血管がボコボコ浮き出ている場合は、初診予約をご検討ください。


まとめ|着圧ソックスは日中が基本。血管が浮き出ている方は検査を

着圧ソックスは、足のむくみやだるさを軽減するために役立つことがあります。ただし、下肢静脈瘤やむくみ対策として効果を発揮しやすいのは、基本的には寝ている間ではなく日中です。

寝るときに履く場合は、低圧で柔らかい製品を選び、しびれ、痛み、冷感が出た場合はすぐに脱いでください。医療用の強い圧の弾性ストッキングを、自己判断で夜間に使用することは避けましょう。

そして、足の血管がボコボコ・クネクネ浮き出ている場合は、着圧ソックスで様子を見るだけではなく、下肢静脈瘤の検査を受けることをおすすめします。

足の血管がボコボコ浮き出ている方へ

着圧ソックスで一時的に楽になっても、下肢静脈瘤そのものが治るわけではありません。太い血管が浮き出ている場合は、一度、超音波検査で静脈の逆流を確認しましょう。

※写真診断は確定診断ではありません。最終的な診断には医師の診察と超音波検査が必要です。
※急な片足の腫れ、強い痛み、赤み・熱感、足の冷え、しびれがある場合は、救急外来や専門医療機関へ早めにご相談ください。

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