足がジンジンする原因は?疲れだけじゃない意外な疾患も解説

足を高くしたくなるその“だるさ”──下肢静脈瘤のサインかもしれません

🦵「仕事中に足が重くて椅子に足を乗せたくなる…」「夕方になると靴がきつい」そんな悩みを抱えていませんか?
それ、単なる疲れではなく下肢静脈瘤の可能性があります。長時間の立ち仕事・座り仕事をしている方や、足のむくみ・だるさに悩む方にとって見過ごせない問題です。
本記事では、下肢静脈瘤の原因、症状、予防法、そして治療法までを、専門医の視点から丁寧に解説します。

下肢静脈瘤とは?

下肢静脈瘤とは、足の静脈の血液が逆流して血管が膨れ上がってしまう病気です。
本来なら心臓へ戻るべき血液が、血管内の弁が壊れることで足元に溜まり、むくみ・だるさ・痛み・こむら返りといった症状を引き起こします。
長時間同じ姿勢で過ごす方(立ち仕事やデスクワーク)や、遺伝・妊娠・加齢などが原因で発症リスクが高まります。
下肢静脈瘤の断面図

このような症状はありませんか?

  • 🌀 夕方になると足がだるくて重い
  • 🧦 靴下の跡がくっきり残るほどの足のむくみ
  • 👀 皮膚の表面にクネクネと浮き出た血管
  • 🔥 足がかゆい・じんじん痛む
  • 🌙 寝ているとこむら返りが起きる
ひとつでも当てはまる方は、下肢静脈瘤の初期症状かもしれません。

なぜ足を高くすると楽になるの?

足を椅子やクッションに乗せると「ホッとする」「軽くなる」と感じるのは、重力の助けを借りて血液が足から心臓へスムーズに流れるためです。
これは一時的な楽さであり、根本的な解決にはなりません。だるさを頻繁に感じる方は、原因を突き止めて正しいケアを行うことが大切です。

下肢静脈瘤の主な原因

  • 👪 遺伝:両親に静脈瘤があると約90%の確率で遺伝するというデータがあります
  • 長時間の立ち仕事・デスクワーク:ふくらはぎを動かさないため血液が足の静脈で滞りやすい
  • ⚖️ 肥満:体重増加により静脈に圧がかかる
  • 🤰 妊娠:ホルモンの変化と体重増加で発症しやすくなる
  • 🏃‍♂️ 運動不足:ふくらはぎのポンプ機能が低下する

医師がすすめる!日常でできる予防と改善法

1. 軽い運動を日常に取り入れる

足の健康を保つために、ウォーキングストレッチなどの軽い運動を毎日の習慣にしましょう。ふくらはぎの筋肉をこまめに動かすことで、血液を心臓に押し戻す“筋ポンプ作用”が高まり、血流がスムーズになります。エレベーターではなく階段を使う、電車では座らずに軽くかかとを上下させるなど、ちょっとした工夫が足の快適さにつながります。

2. 姿勢をこまめに変える

立ちっぱなしや座りっぱなしが続くと、血液が足に滞りがちに。デスクワークや接客業など、同じ姿勢が長時間続く方は、1時間に一度は軽く足首を回したり、かかとを上下させる運動を取り入れましょう。「動かす習慣」をつけることで、静脈のうっ滞を防ぎ、むくみやだるさを軽減できます。

3. 弾性ストッキングを使う

医療用の弾性ストッキング(着圧ソックス)は、足首からふくらはぎにかけて段階的に圧をかけ、血液が下から上に流れるのをサポートします。まるで外から手でやさしく絞り上げてくれるような効果があり、長時間の立ち仕事でも足が軽く感じられるはずです。着圧力は「弱圧」「中圧」「強圧」と種類がありますが、まずは履きやすくて続けられるタイプから始めるのがおすすめです。

4. 足を高くする習慣

休憩中や就寝時に、足を心臓より高い位置に保つようにしましょう。クッションやバスタオルを使って足を支えるだけでも、足に溜まった血液や老廃物が流れやすくなり、むくみや疲れがやわらぎます。特に夜間のだるさやこむら返りに悩む方にとって、足を高くして寝ることは効果的なセルフケアのひとつです。

専門医による下肢静脈瘤の治療

● 圧迫療法

軽度の下肢静脈瘤や、手術の必要がない初期症状に対しては、弾性ストッキング(着圧ソックス)を使用する圧迫療法が有効です。足にかかる静脈圧を外から均等に整えることで、血液の逆流や滞留を防ぎ、症状を緩和できます。手軽に始められる治療法として、日常的に取り入れやすい点も魅力です。

● カテーテル治療(血管内焼灼術)

進行した下肢静脈瘤には、レーザー高周波によるカテーテル治療が行われます。細いカテーテルを静脈に挿入し、血管の内側から熱エネルギーを加えて閉塞させる方法で、切開が不要な日帰り手術です。術後の痛みも少なく、再発率も低いため、体への負担が少ない治療法として広く行われています。

● グルー治療(接着剤による血管内塞栓術)

医療用接着剤を使って静脈を閉じるグルー治療は、麻酔も最小限で済み、術後の弾性ストッキングによる圧迫や通院も短期間で済むのが特徴です。特に忙しい方や痛みに不安のある方にとって、選びやすい治療法のひとつといえるでしょう。
少しでも気になる症状がある方は、ぜひ専門医にご相談ください。正確な診断と治療によって、足の快適さと生活の質を取り戻すことができます。

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本記事は、下肢静脈瘤治療を専門とする目黒外科 院長・齋藤陽が監修しています。医学的知見と28年の臨床経験に基づき、正確で信頼性ある情報を提供しております。