足の湿疹・かゆみ・皮膚潰瘍が治りにくい。「うっ滞性皮膚炎」かも?|目黒外科|東京都品川区・目黒駅から徒歩30秒

Blogブログ

2017.11.22 わかりやすい下肢静脈瘤の教科書

足の湿疹・かゆみ・皮膚潰瘍が治りにくい。「うっ滞性皮膚炎」かも?

記事執筆Author

目黒外科 院長 齋藤 陽(あきら)

目黒外科 院長
齋藤 陽(あきら)

  • 日本外科学会 外科専門医
  • 脈管専門医
  • 下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術の実施基準による実施医、指導医

詳しいプロフィール

治りにくい足の湿疹・かゆみ、皮膚潰瘍はうっ滞性皮膚炎を疑います

うっ滞性皮膚炎とは

下肢静脈瘤や深部静脈血栓症など、足の静脈の血流が悪くなる病気(慢性静脈不全)の人は、老廃物を多く含む汚れた血液が足に溜まってしまいます。これを静脈うっ滞といいます。

静脈うっ滞を長年にわたり放置してしまうと、足のむくみ、湿疹・かゆみ、色素沈着などの皮膚症状を生じ、進行すると皮膚が硬くなり、最終的には皮膚が潰瘍になることもあります。

静脈うっ滞に伴うこれらの皮膚症状を総称して「うっ滞性皮膚炎」といいます。

うっ滞性皮膚炎の原因

慢性静脈不全により足の静脈がうっ血すると、皮膚を走る毛細血管にもうっ血が生じ、真皮層の毛細血管から微小な出血をきたします。すると、出血を生じた部位には血液成分のヘモジデリンが沈着し、皮膚が褐色に変色します。

老廃物だらけの汚い血液が足に溜まるため、足の皮膚は血液循環が悪くなります。

皮膚の角化細胞がダメージを受け、皮膚がカサカサになり、外敵から身を守るための皮膚のバリア機能が壊されるので外からの刺激に対して湿疹・かゆみを生じやすくなります。

また、かゆみに対する皮膚の掻きこわしや、ケガなどの傷がなかなか治らず、時には傷が広がって潰瘍になることがあります。

静脈うっ滞を確認する方法

湿疹・かゆみに対して薬を塗っているが、なかなか治らないという方はうっ滞性皮膚炎を疑ってみる必要があります。

静脈のうっ滞があるかどうかは超音波検査によって確認することができます。

うっ滞性皮膚炎の治療方法

うっ滞性皮膚炎の原因は、文字通り静脈のうっ滞です。静脈うっ滞の結果として生じた皮膚炎に対して治療しても根本的な解決にはならず、原因である静脈うっ滞に対する治療を行わなければなりません。

治療の基本は圧迫療法です。弾性ストッキングまたは弾性包帯により足を圧迫します。すると、足に溜まっていた血液がマヨネーズのように絞り出されます。

これだけでもむくみ、湿疹・かゆみ、皮膚潰瘍などは良くなります。

深部静脈血栓症により深部静脈の弁が逆流するようになってしまった方は、圧迫療法以外に効果的な治療方法がないため、長期間にわたって弾性ストッキングを着用する必要があります。

下肢静脈瘤で表在静脈の逆流が見られる方は、レーザーまたは高周波カテーテルによる血管内焼灼術や従来の手術方法であるストリッピング手術(静脈抜去術)などにより静脈の逆流を止めることができれば湿疹・かゆみ、皮膚潰瘍などは改善します。

残念ながら皮膚の色素沈着は一度生じてしまうと改善するのは難しく、できるだけそのような症状が出始めたら段階で治療を開始することが望まれます。

うっ滞性皮膚炎と思われる症状があれば、一度超音波検査を受けましょう。

 

ご予約・お問い合わせcontact / reservation

tel:03-5420-8080

受付時間
9:00〜13:00、14:00〜18:00
休診日
水・土・日(隔週)・祝