【医師監修】うっ滞性皮膚炎とは?足の湿疹・かゆみと下肢静脈瘤の関係|目黒外科|東京都品川区・目黒駅から徒歩30秒

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2023.09.12 わかりやすい下肢静脈瘤の教科書

【医師監修】うっ滞性皮膚炎とは?足の湿疹・かゆみと下肢静脈瘤の関係

記事執筆Author

目黒外科 院長 齋藤 陽(あきら)

目黒外科 院長
齋藤 陽(あきら)

  • 日本外科学会 外科専門医
  • 脈管専門医
  • 下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術の実施基準による実施医、指導医

詳しいプロフィール

足の湿疹・かゆみが治らない方へ

皮膚科で治療しているのに、足首やすねの湿疹・かゆみ・赤み・黒ずみがなかなか改善しない場合、皮膚だけではなく、足の静脈の流れが関係していることがあります。

特に、足の血管がボコボコ・クネクネ浮き出ている、足が重だるい、むくむ、夜間にこむら返りがある、すねや足首の皮膚が茶色くなってきた方は、下肢静脈瘤によるうっ滞性皮膚炎の可能性があります。

うっ滞性皮膚炎は、放置すると皮膚が硬くなったり、治りにくい傷や潰瘍につながることがあります。早めに超音波検査で静脈の逆流を確認しましょう。

※写真診断は確定診断ではありません。最終的な診断には医師の診察と超音波検査が必要です。
※急な強い痛み、急な腫れ、赤み・熱感、発熱、膿、急に足の色が悪くなった場合は、救急外来や皮膚科などへ早めにご相談ください。

「足の湿疹がなかなか治らない」「足首のかゆみが続いている」「すねや足首の皮膚が茶色くなってきた」と感じていませんか?

足に出る湿疹やかゆみは、単なる皮膚炎だけが原因とは限りません。下肢静脈瘤に伴って発症するうっ滞性皮膚炎では、皮膚の表面だけではなく、足の静脈の流れの悪さが背景にあります。

このページでは、うっ滞性皮膚炎とは何か、下肢静脈瘤との関係、皮膚科で治りにくい理由、受診の目安について、目黒外科 院長・齋藤陽がわかりやすく解説します。

より詳しい解説はこちら

足の黒ずみ、湿疹、かゆみ、皮膚硬化、潰瘍まで詳しく知りたい方は、以下の本命ページをご覧ください。

うっ滞性皮膚炎・足の黒ずみと下肢静脈瘤の関係


うっ滞性皮膚炎とは?

うっ滞性皮膚炎とは、足の静脈の流れが悪くなり、皮膚に炎症が起こる状態です。下肢静脈瘤が進行した方に見られることがあります。

足の静脈には、血液を心臓へ戻す働きがあります。しかし、静脈の弁が壊れて血液が逆流すると、足に血液がたまりやすくなります。この状態を静脈のうっ滞と呼びます。

静脈のうっ滞が長く続くと、皮膚の血流や代謝が悪くなり、湿疹、かゆみ、赤み、茶色い色素沈着、皮膚の硬さなどが出てくることがあります。

足の湿疹とうっ滞性皮膚炎の症例写真
足首まわりに出る湿疹・皮膚炎の例

うっ滞性皮膚炎を疑うサイン

次のような症状がある場合は、皮膚だけの問題ではなく、下肢静脈瘤による静脈の逆流が関係している可能性があります。

下肢静脈瘤によるうっ滞性皮膚炎を疑う症状

  • 足首まわりの湿疹が続いている
  • すねや足首がかゆい
  • 皮膚科で治療しても湿疹を繰り返す
  • すねや足首の皮膚が茶色くなってきた
  • 皮膚が硬くなってきた
  • 足の血管がボコボコ・クネクネ浮き出ている
  • 足が重だるい、むくむ
  • 夜間や明け方に足がつる
  • 傷が治りにくい

特に、足の血管がボコボコ浮き出ている方や、足の重だるさ・むくみ・こむら返りを伴う方では、下肢静脈瘤が進行しているサインかもしれません。


下肢静脈瘤とうっ滞性皮膚炎の関係

下肢静脈瘤とは、足の静脈にある逆流防止弁が壊れ、血液が本来の方向とは逆に下へ逆流してしまう病気です。

本来、足の静脈は、重力に逆らって血液を心臓へ戻しています。そのために、静脈の中には逆流を防ぐ弁があります。この弁が正常に働いていれば、血液は一方向に流れます。

しかし、立ち仕事、妊娠・出産、加齢、遺伝的な体質などの影響で弁が壊れると、血液が足に逆流してたまりやすくなります。その結果、静脈が拡張し、足の表面にボコボコ・クネクネと浮き出て見えるようになります。

足の血管がボコボコ浮き出た下肢静脈瘤
足の血管がボコボコ・クネクネ浮き出た下肢静脈瘤

血液が足にたまりやすい状態が続くと、皮膚に酸素や栄養が届きにくくなり、皮膚の再生力やバリア機能が低下します。その結果、乾燥、かゆみ、湿疹、赤みなどの炎症を繰り返すことがあります。

また、血液中の成分が皮膚に沈着することで、茶色〜黒褐色の色素沈着が生じ、すねや足首まわりの皮膚が硬くなっていくことがあります。

うっ滞性皮膚炎と色素沈着の症例写真
うっ滞性皮膚炎と色素沈着の例

皮膚科で治りにくい湿疹は、静脈の逆流が原因かもしれません

足首まわりの湿疹やかゆみがある場合、まず皮膚科で診察を受けることは大切です。外用薬や保湿剤で改善する皮膚炎もあります。

ただし、下肢静脈瘤による静脈の逆流が背景にある場合、皮膚の炎症だけを治療しても、原因である静脈のうっ滞が残っているため、湿疹やかゆみを繰り返すことがあります。

特に、ステロイド外用薬や保湿剤を使っても症状を繰り返す、半年以上足首まわりの湿疹が続いている、足の血管がボコボコしている、足がむくむ、すねが茶色くなってきたという方は、一度、超音波検査で静脈の逆流を確認することが大切です。

足のかゆみについて詳しく知りたい方へ

足のかゆみと下肢静脈瘤の関係については、以下のページでも解説しています。

足のかゆみと下肢静脈瘤の関係


かゆみが続くと、傷や潰瘍へ進行することがあります

かゆみが強く続くと、無意識に皮膚を掻いてしまうことがあります。これにより皮膚表面が傷つき、炎症が悪化します。

通常であれば、小さな引っかき傷は自然に治ることが多いですが、うっ滞性皮膚炎では皮膚の血流が悪く、酸素や栄養が届きにくいため、傷の治りが遅くなることがあります。

皮膚のバリア機能が壊れたままになると、慢性的な湿疹やジュクジュクした状態が続くことがあります。悪化すると、治りにくい傷や潰瘍へ進行することがあります。

うっ滞性皮膚炎が進行して皮膚潰瘍を伴った例
うっ滞性皮膚炎が進行し、皮膚潰瘍を伴った例

早めに医療機関へ相談した方がよい症状

  • 赤み・熱感・強い痛みがある
  • 発熱を伴う
  • 膿が出ている
  • 急に足が腫れた
  • 傷が広がっている
  • 足の色が急に悪くなった

このような症状がある場合は、感染や別の病気が関係している可能性もあります。救急外来や皮膚科などへ早めに相談してください。


うっ滞性皮膚炎の対策と治療

うっ滞性皮膚炎は、単なる皮膚のトラブルではなく、下肢の静脈に血液が逆流して滞ることが関係している状態です。そのため、治療では皮膚の炎症を抑えるだけでなく、静脈の逆流を評価することが重要です。

1. 皮膚炎に対する治療

湿疹やかゆみなどの皮膚症状に対しては、皮膚科での外用薬や保湿剤が必要になることがあります。皮膚の炎症やバリア機能の低下を抑えることは大切です。

2. 弾性ストッキングによる圧迫療法

弾性ストッキングは、足に適切な圧をかけて、静脈のうっ滞を軽減するために使われます。だるさやむくみの軽減、症状の進行予防に役立つことがあります。

ただし、弾性ストッキングは下肢静脈瘤そのものを治す治療ではありません。足の血管がボコボコ浮き出ている、色素沈着や湿疹がある場合は、診察と超音波検査で治療方針を確認しましょう。

3. 下肢静脈瘤のレーザー治療

超音波検査で静脈の逆流が確認され、治療が必要と判断される場合は、レーザーカテーテルを用いた血管内治療などを検討します。

うっ滞性皮膚炎を伴う方では、皮膚の状態が悪くなっていることがあるため、皮膚を大きく切開しない治療方法が適していることがあります。治療方針は、診察と超音波検査で静脈の状態を確認して判断します。


何科を受診すればいい?

湿疹、かゆみ、赤みだけで、足の血管のふくらみや色素沈着がない場合は、まず皮膚科での相談が適していることがあります。

一方で、足の血管がボコボコ浮き出ている、足がむくむ、すねや足首の皮膚が茶色い、足の重だるさやこむら返りがある場合は、下肢静脈瘤による静脈の逆流が関係している可能性があります。

皮膚科が適していることがある症状

  • 血管のボコボコがない
  • むくみや重だるさがない
  • かぶれ、虫刺され、乾燥が疑われる
  • 急な赤み・熱感・痛みがある
  • 発熱や膿がある

下肢静脈瘤専門クリニックが適している症状

  • 足の血管がボコボコ浮き出ている
  • 足首まわりが茶色くなってきた
  • 湿疹やかゆみを繰り返す
  • 足が重だるい、むくむ
  • 夜間や明け方に足がつる
  • 治りにくい傷がある

判断に迷う場合は、無料写真診断で受診の目安を確認することもできます。


目黒外科での診察について

目黒外科では、下肢静脈瘤に伴う足の湿疹、かゆみ、黒ずみ、色素沈着、うっ滞性皮膚炎について、診察と超音波検査で静脈の逆流を確認します。

治療が必要かどうかは、足の見た目だけでは判断できません。超音波検査で静脈の逆流があるか、どの血管が原因になっているかを確認したうえで、治療方針を決めます。

足の湿疹・かゆみ・黒ずみでお悩みの方へ

足の血管がボコボコ浮き出ていて、足首まわりの湿疹・かゆみ・黒ずみがある場合、下肢静脈瘤が関係している可能性があります。

皮膚症状を繰り返している方は、一度、超音波検査で静脈の逆流を確認しましょう。

※写真診断は確定診断ではありません。最終的な診断には医師の診察と超音波検査が必要です。
※急な強い痛み、急な腫れ、赤み・熱感、発熱、膿がある場合は、救急外来や皮膚科などへ早めにご相談ください。


よくある質問

Q. 足の湿疹が治らない場合、下肢静脈瘤の可能性がありますか?

可能性はあります。特に、足の血管がボコボコ浮き出ている、足がむくむ、すねや足首が茶色くなっている、湿疹やかゆみを繰り返す場合は、下肢静脈瘤による静脈の逆流が関係していることがあります。

Q. 皮膚科に通っていても治らない場合はどうすればよいですか?

皮膚科での治療は大切です。ただし、静脈の逆流が背景にある場合、皮膚だけを治療しても症状を繰り返すことがあります。足の血管がボコボコしている方や、足のむくみ・黒ずみを伴う方は、超音波検査で静脈の逆流を確認することをおすすめします。

Q. うっ滞性皮膚炎は放置するとどうなりますか?

皮膚の黒ずみ、湿疹、かゆみが続き、進行すると皮膚が硬くなったり、治りにくい傷や潰瘍につながることがあります。潰瘍になると治療に時間がかかることがあります。

Q. 下肢静脈瘤の治療をすれば、湿疹や黒ずみはすぐ治りますか?

すぐに消えるとは限りません。静脈の逆流を治療することで、悪化予防や症状改善が期待できることがありますが、長く続いた色素沈着は残ることもあります。

Q. 写真だけで判断できますか?

写真で下肢静脈瘤やうっ滞性皮膚炎の可能性をある程度確認することはできます。ただし、確定診断や治療方針の決定には、医師の診察と超音波検査が必要です。


まとめ|足の湿疹・かゆみ・黒ずみは、静脈の逆流が関係していることがあります

足の湿疹やかゆみが治らない場合、皮膚だけの問題ではなく、下肢静脈瘤による静脈の逆流が関係していることがあります。

特に、足の血管がボコボコ・クネクネ浮き出ている、足が重だるい、むくむ、こむら返りがある、すねや足首の皮膚が茶色いという方は、うっ滞性皮膚炎の可能性があります。

うっ滞性皮膚炎は、放置すると皮膚硬化や潰瘍につながることがあります。皮膚症状を繰り返している方は、早めに超音波検査で静脈の状態を確認しましょう。

うっ滞性皮膚炎かもしれないと思った方へ

足の血管がボコボコ浮き出ていて、足首まわりの湿疹・かゆみ・黒ずみがある場合、下肢静脈瘤が関係している可能性があります。

受診すべきか迷う方は、まず無料写真診断をご利用ください。治療が必要かどうかは、診察と超音波検査で判断します。

※写真診断は確定診断ではありません。最終的な診断には医師の診察と超音波検査が必要です。
※急な強い痛み、急な腫れ、赤み・熱感、発熱、膿がある場合は、救急外来や皮膚科などへ早めにご相談ください。

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監修:目黒外科 院長 齋藤陽(医学博士)

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