【下肢静脈瘤治療専門の医師による解説】下肢静脈瘤治療の落とし穴:強引な手術誘導を回避し、納得のいく医師を選ぶ基準 | 目黒外科

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2025.11.24

【下肢静脈瘤治療専門の医師による解説】下肢静脈瘤治療の落とし穴:強引な手術誘導を回避し、納得のいく医師を選ぶ基準

記事執筆Author

目黒外科 院長 齋藤 陽(あきら)

目黒外科 院長
齋藤 陽(あきら)

  • 日本外科学会 外科専門医
  • 脈管専門医
  • 下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術の実施基準による実施医、指導医

詳しいプロフィール

 

 

 

 

🛑 下肢静脈瘤治療で失敗しないために:一方的な誘導と不信感のあるクリニックを見抜く方法

目黒外科には、他院で受けた下肢静脈瘤の診療や対応に強い不満や疑問を抱き、改めて相談に来られる患者さんが後を絶ちません。

特に、「説明もなく強引に手術を勧められた」「そもそも病気ではないのに手術を迫られた」といった、医療に対する信頼を揺るがすような経験をされた方が多くいらっしゃいます。

患者さんが不当な治療を受ける事態を防ぐため、「注意すべき医療機関の特徴的な手口」を具体的に解説し、ご自身の身を守るための判断基準を提供します。


🚨 危険信号!強引な治療を勧めるクリニックの二つの典型的なパターン

患者さんからの情報に基づくと、不要な手術を強く誘導してくる医療機関には、主に二つの異なる対応パターンが存在します。

パターン1:説明責任を果たさず、手続きだけを優先させる誘導

  • 詳細な情報提供の拒否: 超音波検査の結果や、予定される手術の術式、術後のリスク、さらにはその他の選択肢など、患者さんが知るべき重要な情報を積極的に提供しません。
  • 威圧的な態度と質問封じ: 医師の態度が一方的で、患者さんの質問を遮ったり、高圧的な雰囲気で質問を許さない雰囲気を作ります。説明をしない理由は「患者さんに説明しても理解できないから」だそうです。
  • 性急な術前準備: 患者の同意や理解を得る前に、「すぐに日程を決めましょう」「ひとまず術前の採血と心電図だけでも済ませてしまいましょう」と、予約や術前検査を半ば強引に押し進めます。患者さんに熟考する時間を与えないようにします。

パターン2:「偽りの診断」で不安を煽り、治療を強要する手法

これはもはや詐欺行為としか思えませんが、毎月のように患者さんから相談を受けます。

  • 不要な検査の乱用: 下肢静脈瘤と無関係の症状で受診した患者さんに対し、無関係な血液検査や心電図、下肢静脈エコー検査などを多数実施します。
  • 病状の捏造: エコー検査で異常が見られない、または軽微で経過観察で十分な患者さんに対して、「下肢静脈瘤がある」「放置すれば危険だ」などと虚偽の診断を伝え、手術の必要性を強調します
  • 説明内容の矛盾: 患者さんが「症状がないのに手術が必要なのはなぜか」と疑問を呈すると、医師の説明が一貫せず、内容がたびたび変わり、不信感を引き起こします

✅ 治療選択で後悔しないための「確認すべき4つのポイント」

強引なクリニックの誘導から身を守るために、以下の項目を一つでもクリアできない場合は、その場で治療を決断せず、必ず立ち止まってください。

チェックポイント 治療を受ける前に確認すべきこと
透明性のある説明 医師は、あなたの病態、治療法(手術・薬・経過観察)、それぞれのメリット・デメリットを比較し、公平に説明しましたか?
対話の尊重 あなたの疑問や不安に対し、医師は時間をかけて真摯に耳を傾け、納得のいくまで分かりやすく答えてくれましたか?
治療の根拠 手術の根拠が明確で論理的ですか?症状がない、または軽いのに手術を強く勧められた場合、その理由に一貫性がありますか?
他院意見の容認 医師は、治療方針に迷いがあることを伝えた際に、セカンドオピニオンを求めることを快く承諾しましたか?

💡 医療の選択権は患者さんにあります

医療行為は、医師と患者さんの合意によって初めて成り立つものです。少しでも不信感や不安が残る状態で、身体にメスを入れる手術を受けてはいけません。

「おかしいな」と感じたその直感を信じて、一旦「持ち帰って考えたい」と伝えましょう。そして、信頼できる別の専門医の意見を聞くことが、適切な治療への最短ルートです。

当院は、患者さんの不安を解消し、医学的な根拠に基づいた公正な判断を提供するために、いつでもセカンドオピニオンを受け付けております。

不安を感じたら、無理に治療を進める必要はありません。まずはご相談ください。

 

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