【医師監修】下肢静脈瘤診断前に知っておくべき7つの準備|信頼できる医師・病院選び完全ガイド | 目黒外科

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2018.01.15 下肢静脈瘤の診断について

【医師監修】下肢静脈瘤診断前に知っておくべき7つの準備|信頼できる医師・病院選び完全ガイド

記事執筆Author

目黒外科 院長 齋藤 陽(あきら)

目黒外科 院長
齋藤 陽(あきら)

  • 日本外科学会 外科専門医
  • 脈管専門医
  • 下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術の実施基準による実施医、指導医

詳しいプロフィール

【医師監修】下肢静脈瘤診断前に知っておくべき7つの準備|信頼できる医師・病院選び完全ガイド

下肢静脈瘤の早期発見が大切な理由

足の血管がボコボコと浮き出る下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)は、見た目の問題だけでなく、進行すると足のだるさ、むくみ、皮膚炎、皮膚潰瘍など深刻な症状へつながることがあります。
さらに放置すれば、血栓症や感染症のリスクも高まるため、早期発見と早期対策がとても重要です。

関連記事:【専門医が解説】下肢静脈瘤の症状・原因・治療法を徹底解説|放置するとどうなる?


まずはセルフチェックから始めよう

以下のセルフチェックに2つ以上当てはまる場合、下肢静脈瘤の可能性が考えられます。

✅ 太ももや膝裏の毛細血管が目立つ
✅ ふくらはぎやすねの血管が浮き出る
✅ 夜間や朝方に足がつる
✅ 足が重だるい・ほてる
✅ 夕方になると足がむくむ
✅ すねや足首に湿疹やかゆみがある
✅ くるぶし付近の皮膚が茶色く変色してきた
✅ 足の皮膚が硬くなった
✅ 両親のどちらかに下肢静脈瘤がある


信頼できる医療機関を選ぶために

下肢静脈瘤は何科にかかる?

診療科目は「心臓血管外科」「外科」「皮膚科」「形成外科」など様々ですが、
単に診療科目に「下肢静脈瘤」と記載があるだけでは安心できません。
実際にどれだけ多くの患者さんを診てきたか、どれだけ豊富な治療経験があるかが重要な判断基準になります。

下肢静脈瘤は、見た目だけで判断できる病気ではなく、超音波検査による正確な診断や、患者さん一人ひとりに合わせた治療法の選択が求められます。
診療実績の豊富な医療機関であれば、初期段階の適切な判断から、症状の進行度に応じた最適な治療提案まで期待できます。

医療機関を選ぶ際は、ホームページに掲載されている手術件数や診療実績も参考にしながら、信頼できる専門医を見極めることが大切です。

併せて読みたい【下肢静脈瘤は何科を受診すればいい?|失敗しないクリニック選びの4つのポイント】

情報収集のコツ

ご家族・友人で治療経験がある方に聞いてみる
 実際に下肢静脈瘤の治療を受けた人の声は、信頼性の高い生の情報源です。
 治療の内容だけでなく、医師やスタッフの対応、院内の雰囲気、手術後の満足度など、体験者ならではのリアルな感想を聞くことができます。複数の人に聞ける場合は、情報を比較して判断しましょう。

インターネットの口コミサイトを参考にする(ただし冷静に)
 口コミサイトも情報収集の一つの手段ですが、すべてを鵜呑みにしないことが大切です。
 特に、極端に高評価または低評価だけを信じるのではなく、多くの口コミを俯瞰して総合的に判断しましょう。
 Google Mapのレビューだけでなく、最近では医療専門の口コミサイト(例:Caloo、QLifeなど)もあり、一般的なレビューサイトよりも信頼性が高いケースもあります。

クリニック公式サイトの内容をよく読む
 医師の経歴や専門分野、診療方針、手術件数、対応している治療法など、公式サイトには多くの重要な情報が掲載されています。
 ただし、情報が古いままの場合もあるため、更新日や最新のお知らせにも目を通すことがポイントです。
 公式サイトを見る際は、単なる宣伝文句だけでなく、「診療体制」「治療実績」「患者目線の説明がなされているか」も意識してチェックしましょう。


受診前にやるべき3つの確認

1. ホームページをチェック

まずは、希望する医療機関のホームページをじっくり確認しましょう。
診療科目に「下肢静脈瘤」がきちんと記載されているか担当医師の専門領域や経歴手術実績が掲載されているかをチェックします。
特に、手術件数や診療方針が明記されている医療機関は、患者さんへの情報開示に積極的な傾向があります。

また、サイトの更新日や最新のお知らせも必ず確認しましょう。
情報が古いまま放置されている場合、現在は診療体制が変わっている可能性もあるため、注意が必要です。


2. 電話で診療状況を確認

ホームページを見ただけでは不安な場合、事前に電話で直接問い合わせることをおすすめします。
確認の際には、「現在も下肢静脈瘤の診療を行っていますか?」「担当医の診察日はいつですか?」と具体的に質問しましょう。

中には、週に1日だけの専門外来だったり、担当医が退職して診療を終了しているケースもあります。
無駄足にならないためにも、受診前のひと手間がとても大切です。


3. 初診予約時のポイント

初診の予約を取る際には、
「超音波検査を当日に受けられるか」
「診断結果や今後の治療方針について、その日のうちに説明が受けられるか」
も合わせて確認しましょう。

これを事前に確認しておくことで、受診当日にスムーズに診療が進み、時間と労力を無駄にせずに済むメリットがあります。
また、検査から治療までの流れがスピーディな医療機関であれば、治療開始までの不安な時間を減らすことにもつながります。


信頼できる医師を見極める6つのポイント

その1【話をよく聞いてくれる】

どんな小さな疑問や不安にも、丁寧に耳を傾け、わかりやすく説明してくれる医師を選びましょう。
質問しづらい雰囲気や、一方的な説明だけで治療を進める医師のもとでは、患者さん自身が本当に理解・納得できないまま治療が始まってしまうリスクがあります。

納得しないまま手術や治療を受けると、術後に不安や不信感が募ったり、思いがけないトラブル(「そんな説明は受けていなかった」など)に発展することも少なくありません。
治療方針に同意する前に、わからない点、不安な点を遠慮せず質問し、納得できたうえで治療に進むことが、安心・安全な医療を受けるための第一歩です。

その2【超音波検査で血液の逆流を見せてくれる】

下肢静脈瘤の治療においては、静脈内の血液が正常に心臓へ戻らず逆流しているかどうかを正確に確認することが、最も重要な診断プロセスの一つです。
なぜなら、静脈が多少太くなっていても、血液の流れが正常であれば、必ずしも手術を必要としない場合があるからです。

「静脈が太い」という見た目だけの情報で手術を勧めてくる医師には注意が必要です。
静脈の太さだけでは、血液の逆流や弁の異常の有無は判断できません。
必要な検査(超音波検査など)を行わずに治療方針を決めるのは、不適切な治療や不要な手術につながるリスクがあります。

受診時には、血液の逆流状態を実際に患者さんにも見せながら説明してくれる医師を選び、納得できる診断と治療方針を確認することが大切です。

その3【医師の経歴を確認する】

診療科目を頻繁に変更している医師よりも、一つの専門領域に長く携わっている医師の方が、経験や知識の深さにおいて信頼性が高いと言えます。
専門性を磨き続けている医師は、日々進歩する医療技術や治療法にも精通しており、患者さんにとって最善の提案ができる可能性が高まります。

一方、短期間で診療科目を次々と変えている医師の場合、その分だけ各分野での経験が浅く、十分な症例経験に基づく適切な診断・治療判断が難しいリスクもあります。
特に下肢静脈瘤のように、超音波検査による細かな診断や、症状に応じた治療方針の選択が重要な分野では、専門性の高さが治療成績に直結することを意識しましょう。

医師選びの際には、これまでの経歴や専門分野が一貫しているかを必ず確認することをおすすめします。

その4【手術実績を公開している】

豊富な手術実績は、患者さんから長く選ばれ続けてきた信頼の証でもあります。
多くの症例を経験している医師や医療機関は、さまざまな症状や患者さんの状態に柔軟に対応できるスキルと判断力を備えている可能性が高いといえるでしょう。

医療機関を選ぶ際は、手術件数がホームページや公式資料で公開されているかを必ず確認しましょう。
実績をきちんと明示しているクリニックは、それだけ治療成績に自信を持っている表れとも考えられます。

ただし、件数の多さだけに惑わされず、治療内容や患者さんへの説明の丁寧さなど、総合的なバランスも合わせて見ることが大切です。
安心して治療を任せられる医師かどうか、複数の視点から判断しましょう。

その5【学会発表を行っている】

治療実績を学会など第三者に公表し、外部からの評価を受ける努力を続けている医師は、自らの医療レベルを高めようとする真摯な姿勢がうかがえます。
学会発表を行うことで、自分たちの診療内容を客観的に見直す機会となり、常により良い治療を目指して改善を続ける意識が育まれます。

また、学会での発表は、同じ分野の専門医たちから意見やフィードバックを受ける場でもあり、新しい知見や最新の治療法を積極的に取り入れる姿勢にもつながります。

患者さんにとっても、こうしたオープンな活動を行っている医師や医療機関を選ぶことは、より安心して、科学的根拠に基づく治療を受けるための一つの目安となるでしょう。

その6【健康教室や無料説明会を実施している】

実際に説明会に参加してみることで、ホームページや口コミだけではわからない、医師やスタッフの雰囲気、患者への対応姿勢を自分の目で確かめることができます。
医師の説明がわかりやすいか、患者の質問に丁寧に答えているか、スタッフが親切か、院内の雰囲気が落ち着いているか──これらは、安心して治療を任せられるかどうかを判断するうえで非常に重要な要素です。

説明会に参加することで、自分がここで治療を受けるイメージを持てるかどうかを感じ取ることができ、後悔のない医療機関選びに大きく役立ちます。


まとめ|正しい準備で納得できる診断・治療を受けよう

自分自身の身体を守るためには、医師任せにするのではなく、患者自身が主体的に医療機関・医師を選ぶ意識を持つことがとても大切です。
どんなに素晴らしい医療技術があっても、自分に合った医師・医療機関に出会えなければ、納得のいく治療結果にはつながりません。

焦る必要はありません。
不安な気持ちがあるときほど、一つひとつ冷静に情報を集め、比較検討する姿勢が、最終的に自分にとって最良の選択につながります。

正しい知識を身につけ、信頼できるパートナー(医師)とともに、納得できる治療への第一歩を踏み出しましょう。


下肢静脈瘤専門クリニック「目黒外科」のご案内

目黒外科は、下肢静脈瘤レーザー手術件数日本最多(2020年から5年連続)の実績を持つ、下肢静脈瘤専門クリニックです。
28年以上にわたり下肢静脈瘤治療に専念してきた院長が、診察・検査・説明・手術・フォローアップまで一貫して担当します。
完全予約制・日曜診療対応で、忙しい方でも安心してご来院いただけます。
足の静脈瘤が気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。


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院長著書のご紹介|下肢静脈瘤の治療と予防ガイド

目黒外科 院長・齋藤 陽は、下肢静脈瘤に関する知識をまとめた書籍
専門医が教える世界一わかりやすい“下肢静脈瘤”の治療と予防』(医学通信社)を執筆しています。

実際の治療例を交えながら、下肢静脈瘤の原因・症状・最新治療法・セルフケアについて、専門医がやさしく解説した一冊です。
下肢静脈瘤に悩む方、治療を考えている方にぜひ手に取っていただきたい内容となっています。


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