血管内焼灼術 | 目黒外科

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2017.12.14 下肢静脈瘤の治療方法

血管内焼灼術

記事執筆Author

目黒外科 院長 齋藤 陽(あきら)

目黒外科 院長
齋藤 陽(あきら)

  • 日本外科学会 外科専門医
  • 脈管専門医
  • 下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術の実施基準による実施医、指導医

詳しいプロフィール

血管内焼灼術は、安全で体への負担が少ない日帰り手術の主流の治療です。

下肢静脈瘤は逆流防止弁がダメになったために血液が重力によって逆流し、老廃物を多く含む汚い血液が足に溜まることから様々な症状がでる病気です。したがって、症状の改善のためには静脈の逆流を止める必要があります。

血管内焼灼術は、弁不全により血液が逆流する静脈にカテーテルという細い管を挿入し、カテーテル先端から発する熱により静脈を焼いて閉塞させる治療方法です。

従来の手術方法であるストリッピング手術は、メスで皮膚を切開して逆流している静脈を引き抜いてしまう治療方法でしたが、血管内焼灼術は皮膚を切開する必要がないため、手術後に傷跡が目立ちません。

術後の痛みや内出血も少ないため、体への負担が少ない治療法です。

血管内焼灼術の方法はレーザーと高周波の2種類あり、どちらも保険診療です。

レーザーカテーテル

2011年に980nmレーザーカテーテルが保険適用になりましたが、レーザーエネルギーが分散するために静脈の周囲組織へのダメージも強く、術後の痛みや内出血が強いことが問題とされました。

2014年に保険適応となった1470nmレーザーカテーテルは、レーザーが狙った部位に収束するために、焼きたい場所だけをしっかりと焼くことができるようになり、これらの問題を改善しました。

<治療の手順>

血液が逆流している静脈にカテーテルを挿入します。

いきなり静脈を焼くと痛いので、静脈の周囲に麻酔の注射をします。

レーザーを照射し、静脈を焼灼します。

レーザーは静脈組織内の水分を熱エネルギーに変換し、その熱によりたんぱくが変性して凝固します。

カテーテルによる静脈の焼灼に要する時間はおよそ3~5分程度で済むため、日帰りでの治療が可能になりました。

下肢静脈瘤のカテーテルイメージ

高周波カテーテル

1470nmレーザーカテーテル同様に2014年から保険診療となりました。

カテーテル先端が120℃に熱せられ、レーザーに比べると低温でじっくりと焼くため、治療したい静脈は十分に焼けて、静脈の周囲の組織に対するダメージは少ないのが特徴です。

静脈焼灼に要する時間はレーザーカテーテルとほとんど変わりません。

レーザーと高周波の違い

1470nmレーザーも高周波も、どちらも熱により静脈を内側から焼いてしまうことに変わりはありません。

実際に治療効果(ちゃんと静脈を閉塞できたか)、合併症の程度を比べてみてもどちらも同程度の成績をあげています。

あえて違いを申し上げますと、高周波は静脈を120℃で20秒間という条件で6.5㎝ずつ焼くというように設定が決まっています。

これに対して1470nmレーザーカテーテルは、ここはじっくり焼いてここはあっさり目に焼くなど、個々の静脈の形状太さに応じて柔軟な焼き方ができます。

2種類のカテーテルを書道の筆に例えると、高周波カテーテルはインクが均一に出る筆ペン。1470nmレーザーカテーテルは文字の濃淡や緩急をつけられる毛筆といったところでしょうか。

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