【2024年最新】下肢静脈瘤の治療費はいくら?保険適用・自己負担額を徹底解説 | 目黒外科

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2017.12.14 下肢静脈瘤の診断について

【2024年最新】下肢静脈瘤の治療費はいくら?保険適用・自己負担額を徹底解説

記事執筆Author

目黒外科 院長 齋藤 陽(あきら)

目黒外科 院長
齋藤 陽(あきら)

  • 日本外科学会 外科専門医
  • 脈管専門医
  • 下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術の実施基準による実施医、指導医

詳しいプロフィール



【2024年最新】下肢静脈瘤の治療費はいくら?保険適用・自己負担額を徹底解説







【2024年版】下肢静脈瘤の治療費用とは?保険適用と自己負担額の最新情報

下肢静脈瘤の治療を検討されている方にとって、費用面は非常に気になるポイントのひとつです。「どれくらいの費用がかかるのか」「保険は適用されるのか」「自己負担額はいくらになるのか」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

本記事では、2024年6月時点での最新の医療費情報をもとに、下肢静脈瘤の治療にかかる費用についてわかりやすく解説いたします。健康保険が適用される治療内容や、自己負担額の目安に加えて、高額療養費制度や医療保険・生命保険での給付対象についても丁寧にご説明します。

目黒外科では、患者さまが安心して治療を受けられるよう、治療前にしっかりと費用についてご説明しております。この記事が、費用面の不安を解消し、一歩踏み出すきっかけとなれば幸いです。

保険が適用される下肢静脈瘤治療と費用の目安

現在、下肢静脈瘤に対して行われている治療法には、「血管内焼灼術(レーザー治療・高周波治療)」「血管内塞栓術(グルー治療)」、そして「硬化療法(注射による治療)」があります。
これらはいずれも健康保険適用の治療法であり、全国どこでも同じ内容の治療を保険で受けることができます。

それぞれの治療法は、患者さまの症状の程度や静脈の状態、生活スタイルに合わせて選択されるため、診察時に超音波検査などで血流の逆流や静脈の走行を確認した上で、最適な治療方針が提案されます

「自由診療では?」と心配される患者さまも多くいらっしゃいますが、当院で行っているこれらの治療はすべて保険診療で対応可能ですので、安心してご相談いただけます

血管内焼灼術(レーザー・高周波)の治療費

  • 保険点数:10,200点(片足)
  • 自己負担額(3割):約30,600円
  • 短期滞在手術等基本料:1,359点(約4,080円)
  • 合計:約35,000〜40,000円(片足)

※ 点滴や麻酔薬などの費用が別途かかるため、実際の費用は4万円前後が目安です。

血管内塞栓術(グルー治療)の治療費

  • 保険点数:14,360点(片足)
  • 自己負担額(3割):約40,380円
  • 短期滞在手術等基本料:1,359点(約4,080円)
  • 合計:約45,000〜50,000円(片足)

※ 点滴や麻酔薬等の費用が別途かかるため、実際の費用は5万円前後が目安です。

硬化療法(軽度な静脈瘤への注射治療)の治療費

  • 保険点数:1,720点
  • 自己負担額(3割):約5,160円
  • 合計:約6,000円

※ 使用する薬剤により多少変動しますが、比較的安価に治療可能です。

【関連記事】【専門医が徹底解説】下肢静脈瘤の手術方法|レーザー治療・グルー治療・硬化療法の違いとは?

診療内容 3割負担 1割負担
初診料+超音波検査 2,660円 890円
血液検査+心電図 手術費用に含まれます 手術費用に含まれます
硬化療法(1回あたり) 6,000円前後 2,000円前後
血管内焼灼術(片足) 40,000円前後 13,000円前後
血管内塞栓術(片足) 50,000円前後 17,000円前後

※金額は2024年6月時点の目安であり、診療報酬改定により将来的に変更される可能性があります。

費用に個人差はある?

実際の治療費は、保険点数に基づく標準的な料金に加えて、患者さまの体格や静脈瘤の範囲・本数などにより、局所麻酔薬や硬化剤の量、消耗品の使用量が変わります。たとえば、体格の大きな方には麻酔薬を多めに使用する必要があるため、その分の薬剤費が加算されます。また、広範囲にわたる静脈瘤に対しては、硬化療法の薬剤使用量が増えるため、その分の費用が上乗せされることになります。

ただし、これらはすべて保険診療内での加算であり、変動額は数百円〜数千円程度です。事前に治療内容をご説明する際には、患者さまのご不安を軽減できるよう、おおよその総費用や追加費用の有無についても丁寧にご案内いたしますので、安心してご来院ください。

弾性ストッキングの費用について

弾性ストッキングは、下肢静脈瘤手術後の圧迫療法として欠かせないアイテムですが、医療用であっても健康保険の適用外となるため、患者さまの自己負担となります。

当院では、医療機関専用の適正な圧迫設計がされた弾性ストッキングを4,400円(税込)でご提供しています。これは市販品とは異なり、着圧レベル(圧迫力)が医学的に適正化されており、足首からふくらはぎにかけて段階的に圧力をかけることで血流の循環を効果的にサポートします。

すでにご自身で弾性ストッキングをお持ちの方はご持参いただいて構いません。ただし、市販のサポーターや、以前に処方されたストッキングが経年劣化している場合、圧迫力が基準値を満たしていないことがあります。その際には、安全かつ効果的な圧迫療法を行うために、当院で新たに適切な製品をご購入いただくようご案内する場合がございます

弾性ストッキングは、症状の改善だけでなく術後の合併症防止にも重要な役割を果たしますので、医師やスタッフのアドバイスに基づいた正しい選択と着用方法を心がけましょう。

【関連記事】弾性ストッキングの効果と選び方|足のむくみ・下肢静脈瘤対策に

高額療養費制度の活用

下肢静脈瘤の治療では、片足あたり3〜5万円程度の自己負担が生じる場合もありますが、高額療養費制度を利用すれば、一定の自己負担限度額を超えた分の医療費が払い戻されるため、経済的な負担を大きく軽減することが可能です。

制度の概要

この制度は、ひと月あたりの医療費が高額になった際に、年齢や所得に応じた上限額を超えた分を健康保険が補助してくれる仕組みです。

申請方法

国民健康保険または後期高齢者医療制度にご加入の方は、お住まいの地域の市区町村役所(役場・市役所・区役所)で申請を行います。保険証を持参し、窓口で「限度額適用認定証の申請をしたい」と伝えてください。

社会保険(会社勤めや公務員など)の方は、勤務先の総務・人事部門など健康保険を担当する部署にお問い合わせいただくか、所属している健康保険組合へ直接ご連絡ください。認定証の発行には数日〜1週間ほどかかる場合があるため、余裕をもって申請することをおすすめします。

ご不明な点がある場合は、当院のスタッフまでお気軽にご相談ください。適切な窓口や申請方法についてご案内いたします。

限度額適用認定証がある場合

事前に「限度額適用認定証」を取得すれば、窓口での支払いが自己負担限度額までで済みます。

事前申請が間に合わない場合

手術当日に支払い後、高額療養費制度を利用して後日差額が還付されます。

生命保険・医療保険の給付対象について

多くの生命保険では、日帰り手術である下肢静脈瘤の治療も保険金・給付金の対象となる可能性があります。
以下の手術名・コードをもとに、保険会社にご確認ください。

  • 抜去切除術(K617-1)
  • 硬化療法(K617-2)
  • 下肢静脈瘤血管内焼灼術(K617-4)
  • 下肢静脈瘤血管内塞栓術(K617-6)

対象となる場合、所定の診断書を取得し、当院にご提出ください。診断書作成料が5,500円(税込)かかります。

まとめ:費用に不安がある方へ

下肢静脈瘤の治療はすべて保険診療の対象となっています。さらに、高額療養費制度や生命保険・医療保険による給付制度を上手に活用することで、経済的な負担を大幅に軽減することが可能です。

「費用が心配で受診をためらっている」「制度の使い方がよくわからない」といった方も、ご安心ください。
当院では患者さまの立場に立ち、個別のご相談にも丁寧に対応しております。
治療費や手続きの詳細、制度の利用方法など、ご不明な点はどうぞお気軽に、お電話やご来院時にスタッフまでご相談ください。

この記事は下肢静脈瘤専門クリニック『目黒外科』院長 齋藤陽 医師監修のもと作成されました。

下肢静脈瘤専門クリニック「目黒外科」のご案内

目黒外科は、下肢静脈瘤レーザー手術件数日本最多(2020年から5年連続)の実績を持つ、下肢静脈瘤専門クリニックです。
28年以上にわたり下肢静脈瘤治療に専念してきた院長が、診察・検査・説明・手術・フォローアップまで一貫して担当します。
完全予約制・日曜診療対応で、忙しい方でも安心してご来院いただけます。
足の静脈瘤が気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。


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目黒外科 院長・齋藤 陽は、下肢静脈瘤に関する知識をまとめた書籍
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実際の治療例を交えながら、下肢静脈瘤の原因・症状・最新治療法・セルフケアについて、専門医がやさしく解説した一冊です。
下肢静脈瘤に悩む方、治療を考えている方にぜひ手に取っていただきたい内容となっています。


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