【治療経過】足の見た目に悩んでいた患者さん

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【治療経過】足の見た目に悩んでいた患者さん

目黒外科 院長 齋藤陽(あきら)

【記事執筆】
目黒外科 院長 齋藤陽(あきら)
日本外科学会 外科専門医
脈管専門医
下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術の実施基準による実施医、指導医
詳しいプロフィール

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足の見た目に悩んでいた患者さんの治療経過です。
(画像の掲載に関しては、患者さんからご承諾をいただいております)

50代の男性です。以前より左足の血管が目立つようになり、このまま放っておいてよいのか気になっていたそうです。

50代男性下肢静脈瘤の事例

左の膝からすねにかけてボコボコと目立つ静脈瘤を認めます。
超音波検査を行うと、左大伏在静脈の拡張がみられ、血液に逆流を認めました。

50代男性下肢静脈瘤の超音波検査

ボコボコと浮き出た静脈瘤は、左大伏在静脈が逆流して血液のうっ滞が原因と考えられました。
つらい症状はありませんが、見た目が気になるので手術を希望されました。
レーザーカテーテルによる血管内焼灼術を行い、逆流している左大伏在静脈を閉塞しました。
静脈瘤は皮膚を1~2mm小さく切開し、特殊なフックを用いて切除しました。

この患者さんはその後どうなったか?

50代男性下肢静脈瘤の経過

手術後1週間目です。
静脈瘤があった部分にはアザとむくみがあります。痛みは少しありますが、痛み止めを飲むと治るそうです。
この時点ですでに通常通りお仕事をなさっています。
手術後1か月間、弾性ストッキングを着用していただきました。

50代男性下肢静脈瘤の経過_2

手術後2か月目の写真です。

アザもむくみも改善しています。ボコボコ浮き出ていた静脈瘤もなくなり、見た目が良くなりました。
今まで足が重いとは感じていませんでしたが、手術後は足が軽く感じられ調子が良いそうです。
満足度アンケートでは「非常に満足」とご回答いただきました。

解説

足の静脈が瘤のように浮き出たものを静脈瘤といいます。
立ち仕事、妊娠・出産、遺伝などの原因により足の静脈の逆流防止弁が閉じなくなると、重力で血液が下に落ちてしまいます。
血液が足にたまると静脈は太くなり、さらにはクネクネ曲がるようになります。これが静脈瘤です。
この患者さんの静脈瘤は大伏在静脈から派生した伏在型静脈瘤と呼ばれ、最も多いタイプの静脈瘤です。

つらい症状がなく、見た目も気にならないのであれば治療の必要はありませんが、この患者さんは見た目が気になっており、治療を希望されました。
治療は大伏在静脈をレーザーカテーテルにより焼灼しました。

膝から下の静脈瘤は大伏在静脈の逆流を止めるだけでも縮小が見られますが、半分以上の方は残ってしまいます。そこで、皮膚を1~2mm小切開して特殊なフックを用いて静脈瘤を切除する方法(stab avulsion法といいます)を行いました。この方法は傷が小さく済み、抜糸の必要がありません。そのため術後の傷跡が目立たず美容的にも優れています。

見た目が気になる患者さんは静脈瘤を取り除けばよいと考えがちですが、それだけでは問題は解決しません。
静脈瘤はその上流にある静脈の逆流が原因で発生したものなので、必ず上流にある静脈の逆流を止めたうえで静脈瘤切除を行わないと、
いずれ静脈瘤が再発してしまいます。静脈の逆流は目には見えません。
足の静脈が浮き出ていて気になるという方は、超音波検査で静脈の逆流をチェックしてもらいましょう。

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