下肢静脈瘤の手術が必要な人・不要な人とは?治療の必要性と判断基準を徹底解説! | 目黒外科

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2025.01.27

下肢静脈瘤の手術が必要な人・不要な人とは?治療の必要性と判断基準を徹底解説!

記事執筆Author

目黒外科 院長 齋藤 陽(あきら)

目黒外科 院長
齋藤 陽(あきら)

  • 日本外科学会 外科専門医
  • 脈管専門医
  • 下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術の実施基準による実施医、指導医

詳しいプロフィール


【医師監修】下肢静脈瘤は放置NG!症状進行とQOL低下リスクを専門医が解説|目黒外科

【医師監修】下肢静脈瘤は手術が必要?不要?|判断基準と治療選択をわかりやすく解説

足の血管がふくらんできた、だるさがつらい──そんな症状で「下肢静脈瘤」と診断されたら、「手術が必要なの?」「本当に手術しなきゃいけないの?」と不安に思う方も多いでしょう。

結論からお伝えすると、すべての下肢静脈瘤に手術が必要なわけではありません。

この記事では、手術が必要なケース・不要なケースの違いをわかりやすく解説し、納得して治療選択できるようサポートします。

【こんな人は手術が必要】下肢静脈瘤の進行例と症状

静脈の中には、血液を心臓へ戻す「逆流防止弁」が備わっています。しかしこの弁が壊れると、血液が足へ逆流して血管が拡張。次第に足が重く感じたり、ふくらはぎがだるくなったりします。

さらに症状が進行すると、以下のような状態になります。

  • 足のむくみ、だるさ、こむら返りが頻繁に起こる
  • 皮膚に黒ずみ(色素沈着)が出る
  • 湿疹、かゆみ、皮膚炎が治らない
  • 潰瘍(皮膚のただれ)ができる

これらの症状がある場合、手術による根本治療が必要です。

【手術不要のケースも!】経過観察や保存療法が適している例

一方で、静脈の逆流が軽度で症状がほとんどない場合は、必ずしも手術を急ぐ必要はありません。

以下のようなケースでは、まず経過観察や弾性ストッキングなどの保存療法で十分対応できることもあります。

  • 軽い足の疲れのみ
  • 静脈の拡張が軽度
  • こむら返りが時々あるが、生活に支障ない

「手術」と聞くと驚かれるかもしれませんが、正しく診断すれば手術不要と判断される方も多くいます。安心してください。

【専門医が解説】手術を決めるための判断基準

手術が必要かどうかの判断は、超音波検査による血液の逆流確認がカギとなります。

下肢静脈瘤の専門医では、次のような基準で慎重に判断しています。

  • 超音波検査で静脈の血液逆流が明確に確認できる
  • 血液の滞留により皮膚トラブル(色素沈着・潰瘍など)が出ている
  • 保存療法では症状の改善が見込めない

これらを総合的に評価したうえで、「手術が適応になるか」「経過観察で良いか」を丁寧にご説明しています。

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まとめ

「まだそこまで症状がないから大丈夫だろう」「忙しいから様子を見よう」──そう思って下肢静脈瘤を放置してしまうと、知らないうちに病気は進行していきます。
静脈の逆流やうっ血が続くと、足のだるさやむくみだけでなく、皮膚の色素沈着、湿疹、さらには潰瘍(ただれ)といった深刻な皮膚障害を引き起こすリスクが高まります。
悪化すれば、歩行困難になったり、日常生活に大きな制限を受けるなど、生活の質(QOL)を著しく低下させる原因にもなりかねません。

下肢静脈瘤は、進行する前に正確な診断と適切な治療を受けることが何より重要です。
早期に専門医へ相談し、自分の静脈の状態を把握しておくことで、より負担の少ない方法で症状の悪化を防ぐことができます。

少しでも違和感や不安を感じたら、決して我慢せず、専門医の診察を受けることをおすすめします。

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