【医師監修】下肢静脈瘤の常識!レーザーカテーテルによる血管内焼灼術を完全解説|日帰り治療・目黒外科
【医師監修】下肢静脈瘤治療の新常識!レーザーカテーテルによる血管内焼灼術
足のだるさや疲れ、夕方になると気になるむくみ、そして見た目に目立ってくる静脈のふくらみ──。
これらの症状に心当たりがある場合、下肢静脈瘤が隠れている可能性があります。
初期段階では単なる疲労や加齢のせいと見過ごされがちですが、放置してしまうと症状が進行し、
皮膚の色素沈着や炎症、潰瘍といった重篤なトラブルに発展するリスクもあるため注意が必要です。
こうした進行を防ぐためには、早期発見・早期治療が何より大切です。
特に近年、体への負担を最小限に抑えられる「レーザーカテーテルによる血管内焼灼術」が、
下肢静脈瘤治療の新たな標準法として広く普及しています。
今回は、この最先端治療について、仕組みやメリットをわかりやすく解説していきます。
足に違和感を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
下肢静脈瘤とは?
下肢静脈瘤は、足の静脈内にある血液の逆流を防ぐ「静脈弁」が壊れ、
血液が正常に心臓へ戻れず、重力に逆らえずに足側へ滞留してしまうことで静脈が拡張・変形する病気です。
通常、静脈弁は一方向にだけ血液を流す“逆流防止弁”として働いていますが、
この機能が失われると、足の静脈に常に高い圧力がかかるようになり、血管壁が押し広げられてふくらんでしまいます。
初期には足のだるさやむくみ、こむら返りといった比較的軽い症状が中心ですが、
進行すると静脈内のうっ血が慢性化し、皮膚への栄養供給が低下するため、
皮膚の色素沈着(黒ずみ)や硬化、最終的には難治性の潰瘍(皮膚のただれ)を引き起こす危険性もあります。
そのため、下肢静脈瘤は単なる見た目の問題にとどまらず、
生活の質(QOL)を大きく損なう疾患であることを理解し、早めの対策を講じることが重要です。
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レーザーカテーテルによる血管内焼灼術とは?
レーザーカテーテルによる血管内焼灼術は、下肢静脈瘤に対する最新の治療法のひとつです。
この方法では、まず細いカテーテルを静脈内に挿入し、カテーテルの先端からレーザー光を照射します。
レーザーのエネルギーによって静脈の内壁を内側から焼灼し、血管を閉塞させることで、逆流を止め、病変静脈を機能的に遮断します。
施術は局所麻酔下で行われるため、患者さんへの身体的負担は非常に小さく、
皮膚を大きく切開する必要がないため、傷跡もほとんど目立ちません。
また、従来のストリッピング手術(静脈を抜き取る方法)と比べて、
術後の痛みや腫れが少なく、回復が早いのが大きな特徴です。
日帰り手術が可能なケースが多く、翌日から通常の生活に戻れることも多いため、
忙しい現代人にとって非常に適した治療法と言えるでしょう。
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下肢静脈瘤のレーザーカテーテルを用いた血管内焼灼術の手術時間について
治療の流れ
まず診察では、問診と視診に加えて、超音波検査を行い、
どの静脈に逆流や拡張が起きているか、治療対象となる血管を正確に特定します。
次に、静脈麻酔(鎮静剤)で眠ります。皮膚表面に局所麻酔を施して痛みを最小限に抑えた上で、
皮膚に小さな針穴をあけ、そこからカテーテル(細いチューブ)を静脈内へ挿入します。
カテーテルを慎重に進めながら、レーザーを照射して血管内側を焼灼・閉塞します。
焼灼された静脈は次第に縮小・線維化していき、血液の逆流を防ぐことができるようになります。
処置後は、血流をサポートし合併症を防ぐために、医療用の圧迫ストッキングを着用します。
その後、必要に応じて経過観察を行い、静脈瘤の改善状況や血流状態を超音波検査などでチェックします。
レーザーカテーテルによる血管内焼灼術の詳しい仕組みや、実際の治療の流れ、
術後の注意点などについてさらに深く知りたい方は、こちらをご覧ください。
初めての方でもわかりやすいように、図や動画を交えてご紹介しています。
治療の効果とメリット
切開を伴わないため、傷跡が目立ちにくい
レーザーカテーテル治療では、皮膚に小さな針穴をあけるだけで施術が完了します。
従来の手術のように大きな切開をする必要がないため、術後の傷跡はほとんど目立たず、
見た目を気にされる方にとっても大きな安心材料となります。
術後の痛みや腫れが少ない
静脈を物理的に引き抜く操作がないため、周囲の組織へのダメージが最小限に抑えられます。
このため、術後に感じる痛みや腫れも軽く、鎮痛薬を使用しなくても問題ないケースも多く見られます。
日帰り手術が可能で、社会復帰が早い
局所麻酔で行うため、基本的に入院の必要がなく、治療当日に帰宅することができます。
また、翌日から仕事や家事に復帰できる方も多く、忙しい方にとって大きなメリットです。
従来のストリッピング手術と比較して再発率が低い
レーザーカテーテルによる血管内焼灼術は、病変静脈を内部からしっかりと閉塞させるため、
従来のストリッピング手術よりも再発リスクが低いとされています。
術後の超音波検査でも、血液の逆流が確実に改善されていることが確認できます。
Q2. 日常生活にはいつから復帰できますか?
A2.
ほとんどの方は手術翌日から通常の生活に復帰できます。
デスクワークや軽い家事は手術当日から問題ありません。
激しい運動や長時間の立ち仕事は、手術翌日から許可しています。
【関連記事】下肢静脈瘤の手術後の生活は?安静・入浴・運動・仕事復帰など
Q3. 術後に気をつけることはありますか?
A3.
治療後は指定された期間、医療用圧迫ストッキングの着用が必要です。
また、血流を促進するためにも、無理のない範囲で歩行を心がけましょう。
飲酒や長時間の入浴は、数日間は控えることが推奨されます。
Q4. レーザーカテーテル治療は保険適用されますか?
A4.
はい、日本国内ではレーザーカテーテルによる血管内焼灼術は健康保険が適用されます。
自己負担割合に応じた費用で治療を受けることが可能ですので、ご安心ください。
【関連記事】下肢静脈瘤の治療費用とは?健康保険での費用を解説
Q5. 目黒外科ではどのようなサポート体制がありますか?
A5.
目黒外科では、初診時の診察・超音波検査から、治療、アフターフォローまで一貫して担当医がサポートします。
術後も経過を丁寧にチェックし、必要に応じたアドバイスや追加ケアを行いますので、安心してご相談いただけます。
まとめ|下肢静脈瘤は早期発見・早期治療がカギ
下肢静脈瘤は自然に治ることはなく、放置すればするほど進行し、
足のだるさやむくみだけでなく、皮膚の変色、潰瘍、さらには深部静脈血栓症など、
重篤な合併症を引き起こすリスクも高まります。
結果として、歩行や立ち仕事が困難になり、生活の質(QOL)を大きく低下させる恐れがあるのです。
しかし、近年世界的に標準治療となった「レーザーカテーテルによる血管内焼灼術」なら、
体への負担を最小限に抑えながら、安全かつ効果的に症状改善を目指すことができます。
日帰り手術が可能で、術後の痛みや腫れも少ないため、忙しい現代人にとって理想的な治療法といえるでしょう。
「足の血管が気になる」「むくみやだるさが続く」──
そんな小さな不安を感じたら、自己判断せず、早めに専門医に相談することをおすすめします。
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